三音(さんおん)諸説

釜の蓋を切る音*
茶筅とおし(表裏)の口にあてる音
茶碗に茶杓をあてる音

=湯釜の蓋をずらして開ける音*
茶筅とおじ(武者小路)の音
=茶碗に茶を入れたあと茶碗の縁で茶杓を軽くはたく音

釜の蓋を閉める音
=茶筅の穂を茶碗の湯にとおす音
=茶杓で茶碗の縁を打つ音

釜の湯の沸きたつ音
湯水を柄杓で汲み入れる音
その残りを釜に返す音

釜の蓋を蓋置の上に置く音
茶碗を畳の上に置く音
水差の蓋を置く音

中潜を閉じる音
蹲踞の手水の音
躙口、襖を閉める音

草履をしまう音
茶室内の衣摺れの音
箸の落とす音

茶席では、無闇に音を立てないのが心得とされる。点前の重要な節目で、サインとして必ず音を立て、意味をもたせなければならないということになると、上記で該当しないものが出てくる。先日*これで話題になった。「表では結構音をさせるよね、裏ではたてない」というのです。そうなのか、ぼくは個人的に、わざわざ「ガラガラ」させ鳴らすのは好みではない。ほんの少し当たるか当たらないかの釜の金属音を聴くすれすれの音がよいと思う。

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