壺中日月長

こちゅうじつげつながし
『虚堂録』巻八
只知池上蟠桃熟。不覺壺中日月長。の強調すべき部分の五字禅語。
壺の中は「壺中天」「壺中天地」とも言われ、中国の伝説によれば別天地があって、日月の運行は長久だという。
禅では悟りの境地の喩え、そこは時間の単位が長いというよりは、時間的制約や束縛を超越している場。
この軸「胤衲出?」を掛けることにより、時空を超える。金堂壁画焼失の時の幻であろうか、解読できるかできないかの謎な墨跡。澤木興道は1908年法隆寺勧学院に入り、この大僧正に唯識を学んだ。言葉がみつからない。合掌。先日の黄檗百拙のもよかったが、こっちの方がなんとなく味がある。

ところで、茶の湯では、茶室と茶壺と小壺(茶入)の各々の中、三つの無限な空間が存在する。おそらく全て大小同じ世界だと考えられている。

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