第55回造本装幀コンクール

文部科学省、経済産業省、東京都の後援による印刷、製本、装幀、デザインの成果を総合的に評価する極めてニュートラルな視点で優劣を競う日本書籍出版協会と日本印刷産業連合会の催しです。
◇賞名  審査員奨励賞 第一席
技術や表現に新しい試みや工夫が施され、今後の展開が期待されるなど、審査員が特に推奨する作品。若い装幀家を育成することを目的とする賞。
◇受賞作品名 『タイポグラフィ・ハンドブック――第2版』
◇装幀者  宇野智美
◇出版社  (株)研究社
◇印刷会社  研究社印刷(株)
おめでとうございます。15年近くも受賞に対して積極的に応募してこなかったので、とても新鮮な気分です。というのも今回は研究社印刷の最後の証をどこかに記しておきたかったということが一番でした*。版元の吉田尚志社長(初版の担当編集者)のお話しでは第2版で受賞というのは聞いたことがないとのこと。何よりもうれしいのは、本が日本代表でドイツに渡るということでしょうか。
とにかく、宇野のおかげで、ぼくの著書の存在が消えることのない記録に残りました。感謝。もちろん吉野さんの辛抱強いご協力のおかげで実現した本ですし、などなど次世代への期待というか、ぼくの人生では退官の時よりしっかりと礎を次世代に繋いだ感じが:気よった作品展や研究発表ではない自意識満載の最終講義でなく、、、w このような時の流れの自然体がよくって、ほんと悔いが残りませんね。
https://www.jbpa.or.jp/zohon/zohon-winning.html

*おそらく創業当時は活版で英語の辞書を作るというまさしく心意気!当時の神楽坂を想像しただけで凄かったのだろうと、、、その情熱の締めくくりに、タイポグラフィの偏らない基軸となる本ができたというのは何かを指しているのかもしれません。

第55回造本装幀コンクール」への2件のフィードバック

  1. 宇野さん、受賞おめでとうございます。
    小泉さん、入賞作品一覧の名だたるお名前(特に法人)のなかに「㈱タイプショップg」の表記。お二人ともとても誇らしく思います。
    今後の展示スケジュールもさることながら、写真ではなかなか伝わらないこの現物が、海外でも見ていただけるとは素敵ですね。

  2. naruさん、どうもありがとうございます。
    うちは、基本的にエントリーしないんでけど、今回は!
    宇野の頑張りは、あまり目立ちませんが、底力を感じます。受賞できてほんとうれしいです。いつも応援ありがとうございます。
    時期を同じくして、とうとうアーカイブもぼちぼちスタートできそうです。やっとです。苦笑

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です