ピーナッツの仕事

49 むる山むる子 [2000.10.17_8:55]
話は違いますがスイスに漫画雑誌というものはあるのでしょうか?


51 koizum [2000.10.31_21:25]
スイス漫画あります。ぼくのスイスの学生はみなハイパー+マンガっ子でもタイポグラフィに興味もってくれたみたいで、たのしかった。


57 むる山むる子 [2000.11.15_10:30]
スイスにも漫画はあるんですね。イメージとしてはアメコミみたいな感じですか?日本の漫画と同じような環境なんでしょうか?漫画の書体にもスイスならではの物ってあるのでしょうか?


58 koizum [2000.11.15_20:06]
はい、スイス製のマンガはいろいろあります。アメコミっぽいのは少ないと思いますが、フレンチっぽいのもあれば、キャラクターが日本の強い影響受けているのもあり、いろいろです。ぼくのスイス人の知人はそれが好事て、大阪でたのしいマルチメディアの仕事をしています。どうしてるかな〜?それと、だいたい西洋のマンガは特定の書体を使用するというよりはピーナッツみたいに作家の手書き文字が多いと思いますが。。。


65 koizumi [2000.11.20_20:44]
マンガは日本の言語/タイポグラフィが複雑なので、独自に時間をかけていろいろな天才的なマンガ家たちと国民が発展させたコミュニケーションの手段のひとつだと思います。バーゼルの授業でも「鉄腕アトム」のコマ割りなど例に使って説明しました。学生はわかりやすかったようで、たのしんでたみたいです。


[メモ]
マンガの吹き出しは?縦組。


110 T.W. [2001.1.19_19:18]
こんにちは。先生がデザインされた、スヌーピーの本見つけました。谷川俊太郎が訳している、「楽天家になる法」というものです。中身の丁寧な仕事ぶりにとてもいい本だと思いました。仕事とはこいうものだと教えられたような気がします。全体に流れるレイアウトのバランスとそのリズム感がいいですね。ところで、横組みの本文の書体は、写研のタイポスのようなのですが…。だとすると、この仕事はコンピュータを使用していないのでしょうか?よかったらその辺の所をお聞かせください。それにしても、スヌーピーというマンガは奥が深い。これは、大人のためのマンガですね。子供の頃アニメを見て解るわけがない。新たなる感動です。


111 M [2001.1.20_14:31]
こんにちは。スヌーピーの本って、そんなのもあるんですね。私は、講談社α文庫のシリーズしか知りませんでした。スヌーピーのマンガは、大人のマンガというか、人間が生きていくいろんな哲学がありますよね。谷川先生が書かれてらっしゃるように。そんな風に思います。


112 koizumi [2001.1.20_21:45]
T.W.さん、Mさん、スヌーピーの本。びっくり。見てますねェ。+αでしょ?まさかでしょうゥ?あんな小さくにしかクレジットしてないし、奥付?あの文庫シリーズは当然鈴木さんの仕事ですよ。どれですか?いろいろあります。初期の頃のものは誇れます。全ページをなやんでなやんでレイアウト、吹き出しの中もていねいに見てます。試行錯誤して法則をつくりました。すごく時間がかかってます。そう、ピーナッツは哲学、人生です。スイス、アメリカの友達にこの本を差し上げると、意外に感動してくれます。重みがわかります。単なるマンガではありません。それと小津安二郎の映画にも、つながるあらかじめ決まったコマの中の構図があり、その内容、流れとコマのレイアウトがあらゆる可能性をひめてます。ものすごくたのしい仕事です。このような仕事に出会えた幸せは、やはり「人生」なのでしょうね。でも、今までやったことがないことをピーナッツでやることはすごくたいへんなんです。読者にはわからない苦労もあるんですよ。スヌーピーの単行本の装丁もしてるけど、思ったように行かなかったのもあります。黄色い本はよくできた。まあぼくの仕事についてはこのぐらいにしましょうかね。黒子ですから。


113 T.W. [2001.1.22_12:32]
こんにちは。私が発見したスヌーピーの本は、スヌーピーたちの心の相談室①楽天家になる法 チャールズM.シュルツ=著 谷川俊太郎=訳 岩宮恵子=解説 講談社から出版されているもので、1988年8月15日第1刷発行、タイポグラフィ 小泉均/NIDとなっているものです。確かに日本で言う所の4コマっぽさを感じさせない動きのある紙面づくりに魅力を感じました。


114 koizumi [2001.1.22_23:31]
スヌーピーの本わかりました。たしかに過去のぼくのむすこです。そう、デザイナーとしてのぼくと先生としてのぼくはちょっと違います。うまく言えませんが、実際の仕事はクライアントと相談して、ぼくの個人的な思想でやりたいように動いています。でも教育はそれではうまくいきません。学生の顔色を見なくては。それがおもしろい。今日も多摩美、武蔵美の情報デザインの先生の方々と一日中意見交換やっていましたが、なかなかたいへんです。とくにコンピュータ使うとね。。。



385 koizumi [2003.6.1_15:38]
昨日はぼくのデザイナーとしての総括を生で身近に感じた日でした。「谷川俊太郎+河井隼雄が語るSNOOPYの世界」という対談会が新潟の朱鷺メッセで開かれました。両先生にお会いできて、感動しました。(真壁伍郎さん、どうもありがとうございました)講談社刊『SNOOPYのもっと気楽に』その他のこの周辺のシリーズがぼくの手によるものだとご存知の方はいらっしゃると思います。これもすでに10年前の仕事ですが、実はこの本の前。。。もう15年になりますが、谷川先生の仕事とは河出書房新社刊『日本語グラフィティ』(絶版)がはじめてでした。これは日本語のリズムや多様性と特徴そしてタイポグラフィの裏側にめざませてくれた貴重な仕事でした。河井先生の仕事はもっとさかのぼって、森デザイン時代に誠信書房の箱庭療法のジャーナルを先輩弟子がとなりの席でデザインしていたことが今でも鮮明に思い出されますが。すごく影響をうけました。とにかく本の内容からとりかかるという仕事の姿勢はこの辺が事始めで、ユングの心理療法はぼくのデザインのベースにもなっています。総合的なタイポグラフィを語る時、若い時の作品はぼくは振り返らない主義ですが、今見ると自分のデザインを見つけることで懸命だった、その連続だったんだなっとつくづく思いました。


[メモ]
当時、シュルツさんに
会えるところだったのに、大学の授業が。。。
コマ割が小津のフレームのように感じ出したのはこの頃。
もう巨匠はいない。
http://www.unitedmedia.com/comics/peanuts/

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