フルティガー

T5 koizumi [2000.1.29_17:27]
DaDa2038さん、そうか。Frutigerの前書きまでちゃんと読んでるなんてエライ。ぼくがお会いした頃はまだFrutiger氏はパリのアトリエにいらっしゃって、モリサワの審査員になられる前だったんだけど、いろいろUniversのこと説明してくださった。ぼくはすごく緊張したことを思い出します。ぼくのことを気入ってくださったのか、Universのオリジナルドローイングの『g』にサインしてくださって、差し出されたときは信じれなかった。すばらしい思い出です。Weingartは基本的にはクリーン・タイポグラフィです。今度の本を見てください。それが一番よい答えでしょう。


イズオカカナコ [99.8.3_10:38]
こんにちわ、先日はおまぬけ?な質問にすばらしい解答をありがとうございました。(おかげさまで名刺完成しました)ところで、ユニバースのデジタル書体はきっとフルティガーが手を入れたLinotype Universを使ってらっしゃるのじゃないかと思うのですが、それが発売される前はどちらのユニバースを使われていたのでしょうか?LinotypeやAdobe、あとほかにもあるとおもうのですが…。よかったら好みの書体とその理由を聞かせてください。


koizumi [99.8.4_21:55]
夏真っ盛りになってきました。イズオカさん:名刺おめでとうございます。デジタルのユニバース(デジユニ)。ぼくは以前はアドビですが、たしか朗文堂の『文字百景』のバックナンバーで研究され、いろいろ意見も紹介されてました。たしかオリジナルに近いのはビットストリーム社製?


A65 カナコ000301 [2001.7.1_7:40]
活字の宇宙、買いました。フルティガーについてのあれこれが日本語で読めて私にはとてもありがたい本です。(彼の卒業制作なんか、意味もわからないまま本屋で買ってて宝のもちぐされでした)個人的に、タイプフェイスデザインについての書物を読んだことがほとんどなかったので、フルティガーが書体を設計するにあたって、過去から多くを学んでいるという点が勉強になりました。また空港のサインのための書体を設計する際に、建築のコンセプトをデザインに反映する試みを可能性のひとつとして追求していたことが私には興味深かったです。(結局それはやめて、判読性や可読性を重視することにしたというのもなかなかグっときました。)あと、p.46-47の、ルダーの実験の追試(各国生まれの書体で各国のテキストを組む実験)が充実していたのもべんりでした。ざっと読んだところでは、関心をもったのは以上です。


A66 koizumi [2001.7.2_21:34]
カナコさん、『活字と宇宙』手に入れたのですね。ぼくはフルティガーの位置付けをベートーヴェンやエジソンのように偉人としました。文字の取り巻く世界を広げたのは彼の功績です。


A67 カナコ000301 [2001.7.4_14:30]
文字の取り巻く世界を広げた…とは、具体的にはp.66-67のような実験作品の制作を可能にした、ユニバースファミリーの開発でしょうか。(ユニバース以前の状況に関する勉強が足りないので、それがどれほど
画期的だったのか、いまひとつ実感がともなわないのですが…。)それにしても、p.58からの内容はスゴイですね。ユニバース55の白と黒の比率をどこに求めたか?(4行目)など、このトピックひとつにしてもサラっと数行で書いてはありますが過去の資料の研究に加えそれをサンセリフで実現する目と手が必要でしょうし、以後そういった、行間に途方もない仕事が読み取れるフレーズがずっと続くので、圧倒されます。


A68 koizumi [2001.7.5_8:33]
とりまく世界とはタイプフェイスデザインにとどまりません。もちろんユニバースは20世紀の遺産のひとつですが人間の生活に密着した彼の思想はすばらしいと思います。簡単にはできないことですね。『Type Sign Symbol』すばらしい本です。