ウォルフガング・ワインガルト

375 2038 [2003.4.11_21:17]
質問です。ずいぶん前の話題で恐縮ですが343の活字はサカサでは表示しないのですか?僕はアルファベットはサカサで組むと習いました。(でもそれは水平の所に置くからですかね?)ワインガルトの初期の作品で正方形が多いのは最初とりあえず活版としてサカサに組み正方形だかくるくる回していろんな方向からトライするのかなとかも考えしました。初歩的な質問ですが漢字仮名はサカサじゃないのですか?サカサ、サカナ


376 koizumi [2003.4.12_11:36]
Winkelhakenじゃないの。活版に対して情熱があればよいのではないかな?サカサというのは天地という意味でしょうか?もちろんそれでなくては行頭1行目から組めませんから当然でしょう。しかし、この場合、コンピュータ上で素人には左右逆で天地も逆だと全くわからなくなる。ですから単にミラーイメージにしています。これだけでも結構錯覚が起きるんですね、ですから。おそらくCDロムを見ていただいていると思いますが組版する時はモニターを持っていくわけにいきませんから。プリントアウトをして植字台の前にさかさまにして、目の前に貼っておく!ぼくの考えはまずいでしょうか?ワインガルトの初期の作品で正方形が多いのは…ここからあとのことぼくにはよく理解できません。ていねいに教えてもらえませんか?


377 2038 [2003.4.16_11:45]
今手元に作品がないのですが初期のMの木版とかお気に入りのwas meine〜とか基本は平台においていろいろな角度から眺めてくるくる回して試行錯誤するのかなと思ったのです。版画も活版もなんか逆から作っていくというか・・・向きはもちろん発想から・・・だから何となくサカサと・・・根底にそういうのがあるのでは。


378 koizumi [2003.4.17_14:01]
そういうことでしたか。原物を何も持っていませんし、ぼくは体験として、そのころのワインガルトのことは知りませんのでなんとも言えません。ごめんなさい。



452 koizumi [2004.9.11_16:43]
先週まで、バーゼルでした。とうとう、9月末でワインガルト先生が学校を終わりにされます。残念な事です。でも新たにバーゼル旧市街のとあるところに「WEINGART ARCHIV」ができます。小さい仕事場(タイポグラフィの宝庫)ですが、すごくすてきなスペースです。ぼくは感動して帰ってきました。SCHAULAGERではHerzog & de Meuronの大展覧会(昨年は同時期に柿脅しのDieter Rothだったけど)すごくよかった!



勝木まゆ [99.6.5_7:26]
小泉さんの経歴を見ましたところ、ワインガルト氏に師事をされたとのことですので、質問させていただきます。 ワインガルト氏に興味がありまして、以前氏の経歴を調べたことがあるのですが、かろうじてあった英語のWho’s Whoにあった経歴を 訳してみたところ、国の要職か大臣の職を勤め上げられたという 訳になってしまい、戸惑っています。 ルーさんがcbsの副社長にまで勤め上げられたということを考えればなくはない話ではないとは思うのですが…、いくらなんでも 「大臣」は訳し違いじゃないんじゃないかと思ったのですが、 私のつたない英訳力ではそれが限界でした。 お手数ですが、ワインガルト氏の簡単な経歴を教えていただければ 幸いかと存じます。よろしくお願いします。


koizumi [99.6.5_20:24]
チャットをやっているかいがありますねー。勝木さんありがとう! ワインガルトのことですかー。経歴?何を読まれたのでしょうか?彼は活版印刷の植字工から始まったといってよいでしょう。そのころバーゼルの学校を知り、新しいタイポグラフィの世界が開かれていったのです。それはヘルムート・シュミットの『バーゼルへの道』に自ら書いています。 その後、ワインガルトは基本的にはバーゼルで自由にタイポグラフィの領域を深く、広く実験タイポグラフィを多く行って可能性を探ったのですが、忘れてはならないのは60+70年代の優秀な学生達です。それはアメリカをはじめ多くの国々に送りだしました。残念ながら日本からの学生はこの時期ひとりもいません。 おそらく「大臣」はしてないと思います。っが秋に逢うときに直接聞いてみることにしましょう。


かつき [99.12.7_23:17]
最近部屋の大掃除をしたら、ワインガルト氏の略歴が 出てきました。だいたいはなんとか訳せたのですが、 一点解らない点がありまして、質問させていただきます。
Ministry of the Interior
というものが、「内務省の賞を(うける)」なのか 「内務省の入省を(うける)」なのか。 訳しかたで、そうとう意味が違ってくるのですが、 人に聞いたら「どちらの訳もあり得る」と言われ 困惑しています。 御教授していただければ幸いです。


koizumi [99.12.10_13:32]
WeingartのMinistry of the Interiorわかりません。どこに出てたんでしょうか?機会があったら聞いてみますが、タイポグラフィを勉強する上で、そんなに重要なことなのでしょうか?経歴や賞罰って?ぼくは彼と会ってもう10年以上やりとりしてますが、一回も彼が何の賞とったとか、そういう話ししたことない。ぼくはへんなのかなァー。


[メモ]
スイス連邦内務省の賞を受けるが正しい。


T1 koizumi [2000.1.3_9:41]
ルダーの”Typography”を一生懸命訳されているみなさん、今年もこの今世紀最重要の書物をただ訳すだけでなく理解をして、掘り下げていきましょう。またワインガルトの”Typography”が出版された瞬間、こちらについてもこのサイトでぼくがわかる限りお話したいと思っています。今年もよろしく。


T2 DaDa2038 [2000.1.16_8:43]
Herr koizumi, Guten Abend. ワインガルト氏の”Typography”は日本でも入手可能ですか?期を逃すのが心配でメールしました。htypo完全版今日知りました。早速エントリーしました(Internal Server Errorと出ますがうちだけかな?)。よろしくお願いします。


T3 koizumi [2000.1.16_20:58]
DaDa2038さん、こんにちは。ワインガルトの本は簡単に手に入ると思います。予定より遅れてますが、おととい14日のワインガルトからのファクスでは2月の終わりにはmarketにのると書いてありました。ぼくのとこには日本一はやく届くと思いますが、うわさでは日本のどこかの業者がフランクフルトのブックメッセで200とかすでにオーダーいれてるようですし、東京の老舗東光堂のカタログ225号(1999年7月13日号)にもすでに載っています。
173.
WOLFGANG WEINGART-TYPOGRAPHY.
My Way to Typography.
Lars Muller Pub.刊 22.5×27.5cm 528pp. Oct/1999
¥20,420.-
ヴォルフガング・ヴァインガルトのタイポグラフィーヴァインガルトは1941年生まれで、68年以来バーゼルでデザイン学校でタイポグラフィーを教えています。本書はタイポグラフィーの教科書としてまとまたもので、自らの実践の基礎と展開を解説しています。図版600点。(N1910)(以上、新刊洋書通信より)
それから、版元のラルス・ミューラーの本は東京だったらあっちこっちで見ますから、どこでもいつでも買えると思います。直接スイスから買うのであれば、以下に問い合わせてください。クレジットカードで買えます。
http://www.lars-muller.ch
books@lars-muller.ch
おそらく
Book: CHF 148.-
Shipping Cost Overseas: CHF 35.-
だと思います。ただ初版は少ないそうですから、早めにおさえた方がよいかなァー。htypo完璧版についてはメインのチャットの話題ですが、すみません。もう少し時間をください。ただいま23ほど学生が決定しています。いい感じですね。がんばります。


T4 DaDa2038 [2000.1.27_2:16]
いまやっとTypographieのVorwartを訳しました。Adrian Frutigerも指摘するようにDas Druckwerk, das nicht gelesen werden kann, wird zu einem sinnlosen ProduktというRuderの言葉が重かった。先日BaselでMichael Renner氏がAGSの授業の説明でワインガルト氏の受け持つ分野をsimple Typographieと言っていたがどういった意味で使ったのでしょうか。Typographieを継承する?本が出るのが楽しみです。これから本文突入です。いつになることやら。


T6 koizumi [2000.2.17_22:16]
今世紀最後で重要な本=ワインガルトのタイポグラフィがついに出ました。ご意見をお寄せください。また、東京や大阪の書店で見かけた方はこのチャットにデータを載せてください。お願いします。


T7 kshr [2000.2.28_18:50]
人伝えなのですが,渋谷のLOGOSにワインガルト「TYPOGRAPHY」あったそうです.


T8 2038 [2000.3.5_11:46]
昨日、「TYPOGRAPHY」買いました。まず本の厚さにびびりました。ein dickes Buch!いつ読み終わることやら。見る方、読む方、つくった方も一生もんなのでしょうか。まだ表紙しか見てないです。そこでちょっと?に思ったところがあります。表1と背のWeingartのrとtがくっついてるように見えるのですが、x-heightの縦のラインで字間をみるのでしょうか。人称変化、格変化でrtで終わることの多いドイッチュでなくてもこのような組み方は基本なのでしょうか。早くも今月は財布の中身が・・・


T9 koizumi [2000.3.6_10:04]
2038さん、見つけましたか。どの店で?そんなに高価でした?そう10年かかってますから、厚い(熱い)ですね。当初は2分冊の予定でした。rtのことはぼくにはよくわかりません。スペーシングに関してはある度を超すと、わざと均一を外すこともあるようです。「気持ちがいい」ってこと?


T10 2038 [2000.4.15_0:14]
久しぶりなのにまたわたしです LOGOSには渋谷も吉祥寺にもTYPOGRAPHYがありました 所謂タイポグラフィが流行ってるなと思いました Schrift und Typografieも買ってしまいました


T11 koizumi [2000.4.15_21:03]
2038さま、そうですか。喜んでよいのでしょうか?2000年はタイポグラフィにとって良い年になっているのでしょうか?とにかく、がんばらなくては。ぼく自身にも大きな課題があるような感じがしています。


T12 koizumi [2000.5.20_20:37]
数カ月ぶりに街に出て、本屋をのぞきました。WWの『タイポグラフィ』売ってますね。15100円でした。みなさんに読んでいただいてるのかな?



T29 2038 [2000.10.30_0:42]
アイデアにワインガルト氏の特集がありました。インタヴューがあったのでよかったです。


T30 0431 [2000.10.30_21:31]
はじめまして、最近グラフィックデザインの仕事でフォントやロゴの製作をまかされるようになっていろいろ調べてるうちにここへたどりつきました。本屋さんで再発が売っていたので早速買って読みました。ちょうど、仕事でグリットシステムを使ったデザインのプロジェクトをしていたので、まさに僕には目からうろこの本に巡り合えた気がしました。毎日ヒマさえあればグリットシステムの本と一緒に見ています。ワインガルトの本は本屋でちょっと見たのですが、ルダーと同じようなことを言っているような気がしました。ワインガルトの方がもっと実験的ではあるようですが、ルダーの本のような感動が少ないのは好みのせいなのでしょうか?


T31 koizumi [2000.11.1_20:56]
2038さん、そうでしたね。スイスに行く直前に書店で見ました。ワインガルトとこれについていろいろ話しました。
0431さん、登場したのはルダーの本、ブロックマンのグリッドシステム、そしてワインガルトの本の順番でしょうか。そうですね、今すぐに役に立つのは前者2冊。ワインガルトのは時が2冊とは離れてとりまく状況は変わって、個性が強いせいもありますが難解です。(実は理解しやすいとこも多いのですが、きっとすこし経験が必要でしょう)。これはぼく個人的意見ですが、本を比べることはたいへん嫌いです。その本その本、ひとつひとつに良いところがあると思います。


T32 0431 [2000.11.3_14:34]
何十年も経つのにまったく同じ事をくりかえしてるだけでは能が無いので、ワインガルトがちゃんと過去のシステムを消化してできた本なのでしょう。ルダーの本にはバイリンガルとかデザイン的必然性がある所がよりワインガルトの本が個性的に感じるのだと思います。おっと、また本を比べてしまいました。ワインガルトの本はまだ買って読んだ訳では無いので、内容の事はまだ分からないのですが第一印象は「読みにくい」でした。デザイン的には面白いのですが、読み物としてはスタイルの慣れが必要のように感じました。


T33 koizumi [2000.11.3_21:19]
0431さん、よほどルダーの本に感銘を受けられているのですね。ぼくも夢中で読んで、コツコツやっていた20代を思い出します。本を比べることは自由ですよ。そこから自分のタイポグラフィが生まれてくれば、なんてすばらしいことではないでしょうか。貴君はきっと良い目を持っていると思います。将来良いタイポグラフィの本を作られることを期待しております。


T34 0431 [2000.11.8_17:02]
結局ワインガルトの本を買いました。これからコツコツ読みます。そして、近くの本屋さんに「タイポグラフィの読み方」がなくて取り寄せてもらいました。ついでにmax billの本も買ってしまいました。タイポグラフィと聞くと、語や文章という印象があったのですが、最近、黒い線と白い面の組み合わせというイメージに変わってきました。他にももちろんいろいろな要素はあるのですけど。


T35 koizumi [2000.11.11_20:05]
0431さん、ワインガルトの本を手に入れた!やった!!つぎのステップですね。そして、ぼくの本まで取り寄せていただいたなんて光栄です。max billの本はおもしろいね。そういえば出た当時ヘルムートも驚いたっていってたな。「タイポグラフィは語や文章という印象」というのは間違えではありません。ぼくは本にも書きましたが「活版少年」という屋号で雁皮紙という和紙に墨で刷ったレターヘッドを愛用してました。当時からスイス・タイポグラフィの影響が強かったのですが、それがペイニョさんというパリの活字屋の大御所の目に留まって、始まりました。あなた言うように「黒い線と白い面の組み合わせ」がタイポグラフィだ。といったのは彼でした。つまり究極のタイポグラフィとは白い紙に黒の文字なのです。


T36 0431 [2000.11.15_13:59]
ワインガルトさんのレクチャーに行ってきました。ちなみにニューヨークです。本の解説をしてくれたのですが、なかなか面白い話を聞けました。なんがか胸につっかえてた物が取れた気分です。僕の胸のつっかえは、スイスのルダーにしてもワインガルトにしてもタイポグラフィと言っても書体の制作の事について触れて無いことだと気が付きました。レクチャーの前にスイス・タイポグラフィを勉強しておいてよかったです。これが2、3ヶ月前だったらレクチャーの存在すら知らないですごしていたと思うとほんとにタイミングがよかったです。ルダーのタイポグラフィも自分のタイポグラフィも同じだと言い切る所が彼のすごさだと思いました。


T37 koizumi [2000.11.15_20:22]
ワァー。NY/CooperUnionいったの!よかったね。このレクチャー・ツアーはぼくもこないだZurichで聞いてます。皮切りは9月のロンドン。来年春はアメリカ西海岸の予定。ワインガルトのレクチャー、ちょっとはく力は弱くなっちゃたけど、たくさん仕掛けがあっておもしろいよね。今回は本を中心ですのでね。。。まあ、アメリカ人相手だからわかりやすくアレンジしていると思いますし、サービスもたくさんしていると思うよ。。ルダーのタイポグラフィとワインガルトのとはなかなか難解です。一言では言えません。ぼくなりにクリヤーにしていくのはライフワークだと思っています。それにしてもよかったね。うらやましい。


T38 0431 [2000.11.16_13:43]
ワインガルトさんはなまりが強くて英語が分かりにくかったです。でも楽しかったので、きっと一緒にお茶でもしながらゆっくり話しとかしたら面白いおじさんだろうと思います。意外だったのは、僕が読みにくいと言った本はできるだけわかりやすく作ったと言ってたことでした。言われてみれば確かに骨組みはしっかりしてると思いました。ワインガルトの頭のやわらかさには驚かされました。来年にはlars mullerもレクチャーするらしいのでそれも楽しみにしてます。偶然、学校の先生に会って話を聞いてみたらワインガルトに教わってたらしくて、これは意外な発見でした。


T39 0431 [2000.11.16_17:16]
ワインガルトの本の中で小泉先生の作品がでてますよね。それとかp139のレイアウトされた文字を線でむすんだりする練習や文章を線で囲んだりすることで、具体的にどういうことがねらいの練習なのか教えて下さい。僕の中で利にかなうものと、そうでないものがあって、得に不規則に結ばれた線や塗りつぶされた所がどういうことかわかりません。自分でもやってみたいのでよろしくおねがいします。


T40 koizumi [2000.11.18_21:38]
ワインガルトの英語はネイティヴに慣れた人にはちょっと。。でもぼくが今まであった先生の中では最高ですね。それとあの本は仕掛けがいっぱい。わかりにくい、白黒、取っ付きにくい、っと思って手から放してしまう人はそれまでですね。(ぼくとは無縁の人)そういう人がいても良いとは思いますが。。。0431さんはクーパーユニオンで学んだの?先生って、だれとあったの?アメリカにはワインガルトの教え子はたくさんいますよ。それとぼくのプロジェクトと139ページの先輩の作品、共に視線の動きをあらわしたもの。杉浦さん流にいうと「眼球運動」ってやつかな?ぼくは当時ラギッドすることによって、文章中の言葉がどのようにひっかかってくるのか知りたかった。日本語でやってみるとおもしろいかもね。くわしくはTMに書きます。


T41 0431 [2000.11.19_2:18]
なるほど、眼球運動ですね。よくわかりました。詳しく説明してくれる『TM』っていうのは何ですか?僕はクーパーユニオンの学生ではないんですけど、その近くの大学のパーソンズってところの学生をやりながら働いています。『TM』と言えば学校の図書館で『TM』マガジンのバックナンバーがおいてあるのを発見しました。ワインガルトのレクチャーや、いろんな人の記事が載ってて、これからしばらく楽しめそうです。でも、英語で書かれたところが少ないのであまり読めるところがないのが残念です。先日の講演でもワインガルト本人が「好きなことが出来た」と言ってただけにすごくそれが伝わってきました。82年から94年までに5回掲載されてる”NR”というワインガルトのレクチャーのページは卒業までに全部コピーしようと計画しているところです。


[メモ]
続きはBaselの項に。


163 n [2001.9.27_19:20]
はじめまして。竹尾「見本帖本店」より、今FAXが入りました。10月4日の Mr.ワインガルトのレクチャーの抽選に入れたようです。整理番号が付いています。万一、東京でチャンスがなければ長岡かな、と思っていましたが、良かったです。どんなお話が聞けるのか楽しみにしています。


164 koizumi [2001.10.6_20:05]
竹尾「見本帖本店」レクチャーでは通訳としておはづかしい次第でした。ワインガルト先生は今日のお昼に帰国のとにつきました。(swissairの状態が不明確でたいへんでした)レクチャーの内容はインターネット上でできるようにすこしづつ考え出してます。


[メモ]
講演VideoClipは全て残っているので
いつかEditしてHPに載せます。


165 n [2001.10.8_2:24]
こんにちは。小泉先生、おつかれさまでした。ワインガルト先生はお帰りになられたのですね。レクチャーの内容はもちろんですが、スクリーンに大きく映し出されたワインガルト先生の「手」というのも感動的でした。おそらく幼少時代から一貫した「創造への想い」や「作り続けてきた証明」を感じさせられたのだと思います。そして自分の記憶にある「デザイナーの手」とは違う、もっと「現場」や「職人」を感じさせるものであったことも印象的でした。活字を持たれたその手は、とてもドラマティックでした。(ちょっと変な感想でしょうか?直感を言葉にすると、何だか、くさい表現になってしまいます)本のタイトルが多国語性をもたせたデザインになっているというお話は、良い意味でショックでした。スイス・タイポグラフィにおける重要な要素が、それひとつに内在されているのですね。アンケートには質問をいくつか書かせて頂きました。たしか会場における説明では、ご返答を頂けるとか。楽しみにしています。


166 koizumi [2001.10.8_21:36]
そうです。その通り!手です。nさんのおっしゃる通り。だから今回はライブなのです。またまたその通り。あのロゴ(本人はそう言ってますが)はスイス・タイポグラフィの象徴なのです。はい、竹尾でアンケート用紙に書いてくださったのですね。時間がかかるかもしれませんが直接本人にうかがい、返答いたします。


koizumi
ごめんなさい。Q&Aはその場、つまり
講演のライブに限るということでに取り合ってもらえませんでした。


167 Aoki Hiroshi [2001.10.9_0:07]
こんにちは。長岡造形大学でレクチャー受けた者です。今回、学生以外の参加も認めてくださって感謝です。会社を休んで行ったかいがありました。nさんが言われた「手」に同感です。実は、講義前のプロジェクター写りのセッティングの作業が、見ていて楽しかった。書籍全体を投影する事ができず、斜めに置いたバランスがまた絶妙。(ですよね…)これから、『Typography』読み進めていきます。ゆっくりですが。ありがとうございました。


168 koizumi [2001.10.9_11:31]
そうでしたか、わざわざ遠いところありがとうございました。そして、そのように言っていただいて、この授業を一般の人に開放した苦労が報われます。本人は斜めは不満のようでしたが。そうでしたね NIDではセッティングから見られたのでした。やはり、あのプレゼン用に事前にその会場にあわせて完璧に準備をすること。あれこそワインガルトです。ぼくはテンテコまいで客観的に見ていられませんでしたが。。。そうですね、あのレクチャーを受けてからだと本書は読みやすいかもしれません。



173 k000301 [2001.10.20_19:29]
こんにちは。展覧会みてきました。DDDでの展覧会は、Typographyに収録されている作品のオリジナルがたくさん見られて素晴らしいです。活版による作品の質感や、スイスサイズのポスターのかっこよさは格別で、本物は図版の何倍も迫力がありました。(銀を二度+黒と金を一度づつで活版で刷った本のうつくしさや、UCLAのパンフが意外な作り方だったことにもビックリしました。)少しづつTypographyを読むなかで、単純ではない本の構造や、ワインガルト氏がやってきたことの偉大さ・奥行きみたいなものがわかってきて相当興奮したのですが、オリジナルの作品を合わせて見るとなんというか、えー、写真でみかけたことのある金属活字に初めて実際に触れてみて、そのズッシリくる重さ、存在感、仕組みに驚いたときみたいなそういう想像以上のインパクトがありました。見ごたえあります。言葉にするのが困難で時間かかってしまいました。あと3日間見られますね。(22・23・24)まだの方は是非。


174 k000301 [2001.10.20_19:47]
余談ですが、オープン当日ギャラリートーク目当てで早めに出向いたところ、展覧会会場でワインガルト氏を見かけました。レターヘッドやスケッチやコラージュのための素材など、紙いちまいのものは腰の高さの台に並べて直接ガラス板を敷いてあったのですが、粘着テープを使ってないようで一部キャプションがゆがんでるものがあるな…とおもって見ていたら、ご本人が出てきて慎重に手直しされていました。トーク1時間前のことです。スキを狙って声をおかけしてご本とボールペン持ってってサインをおねがいしたのですが、「not ink pen」つまり鉛筆がよいということで、上記のことも含めて、こだわりというかスタイル?を感じてうれしくなりました。


175 koizumi [2001.10.20_22:37]
展覧会のこと、ワインガルトのこと、解説をありがとう。まだ見ていないみなさんのためになるでしょう。あと残り月火水の3日間ですが、よろしかったらみなさんぜひ見てください。24日水曜閉展まぎわにはぼく(小泉)がおりますので、ご希望の方いらしたら僭越ですが解説をいたします。お知らせでした。



240 n [2002.2.20_3:03]
「あるときは大胆」。。ワインガルト氏、ご自身が制作された仕事の製版フィルムを小包のようにたたんで縛ってましたが、その保管方法はびっくりでした。小泉先生がバーゼル時代の作品をA4の「黄色ファイル」に切って入れ込んじゃっているもの驚きましたが。。。お二人は似てる??それとも師匠からの伝授??


241 koizumi [2002.2.20 23:47]
ぼくもあのフィルムのスタックには驚いた。ちょうど2年前にバーゼルに行ったとき、彼はセッセと作っていた。そうか、当時自然とやっていました。たぶんワインガルトの強い影響でしょう。



264 koizumi [2002.3.31_20:22]
今バーゼルでがんばっている阿部さんからのメールで落ち込んでいるぼくを元気付けてくれました。ワインガルトの本のなかの、小泉先生の作品で、一番シンプルなななめの線をひいただけのものは当時、本当に新鮮なアイデアだった、とワインガルトがRISDの生徒のレクチャーで言っていました。正確には、あれを引いた時にはSomething Newと言っていました。その時のレクチャーはすごく乗っていて面白いレクチャーで、日本ではやはり少し疲れていたのではないでしょうか。ちょっと変なことをやると最近は、日本みたいにカオスだと言いますが。新幹線は良いみたいですね。
RISDはアメリカのロードアイランド・スクール・オブ・デザイン。折指の優秀なデザイン学校です。阿部さんありがとう!あしたはエイプリル・フール、でも長岡も始まります。新学期がんばります!春の雷とは、なかなか風流。



A75 n [2001.10.11_22:33]
私にはバーゼルとチューリッヒでは「厳密には違う」というよりも「明確に違う」ように思えてしまいます。ワインガルト先生はレクチャーで、楽譜を例示されて音楽にたとえられ、またneue grafikとご自身の作品を並べられて「空間の美しさという共通点」で、同じフィールドの中に存在することを説明して頂きました。「カウンター・スペース」の意識というものが、その領域を示す重要な要素であることは個人的に大収穫でしが、一方でやはり、対立もしくは矛盾のようなものを感じてしまいます。(伝統との対立はなかったのか、という質問も出ていましたが)Grid systemsの影響かもしれませんが、スイス・タイポグラフィには「具体的なルール」が存在するという印象がありました。しかし、バーゼルとチューリッヒの共通点からその領域を考えようとすると、何か造形秩序の哲学のような、カタチではないところにたどり着いてしまう気がします(それも好きですが)。決してその領域を出なかったとされるルダーとワインガルト先生の二人の本を読むことで、私なりの認識が出てくるとは思うのですが、「スイス・タイポグラフィ」とは、スタイルというよりも、運動理念みたいなものを示しているのでしょうか。どうぞ、宜しくお願い致します。


A76 k000301 [2001.10.11_23:53]
横レスですが、ワインガルト氏のTypographyのp.92-93にバーゼルとウルム、両校についての記述があります。(まだ全体を通しては読んでいないので断言はできないのですが)かなりnさんが興味深くお感じになる記述なのではないかと思うのですが…。


A78 n [2001.10.12_0:57]
え”っ!速い反応でビックリです。こちらも興奮しております。情報提供ありがとうございます。そうですか。まずルダーから進めよう思っていたのですが、このような反応を頂けると書店に走りたくなってしまいます。なぜ、チューリッヒになるとGrid systemsの具体的な法則が書かれるのに「スイス・タイポグラフィ」になると理念的なコトバになってしまうのか、ちょっとナゾだったのです。それがバーゼルとの違いから起こることなのか、もともと思想的なものから始まっているのか(近代デザイン運動?)・・・ますます気になってきました。


A79 koizumi [2001.10.13_21:06]
ぼくもビックリです(ここのところココを見ていませんでしたので、ほんとビックリ)。これが永年来の理想です。ここでの議論どしどしやってください。そこでぼくからちょっと言えること。スイス・タイポグラフィの解釈はひとつではありません。すなわちnさんの理解されていることも正しいと思います。k000301さんのいっていることも事実で正しいです。ただしワインガルトのレクチャーを思い出してください。彼は決して理屈ではないといっていたこと。つまり実践なのです。自然だったのです。


A80 n [2001.10.14_1:43]
こんにちは。「タイポグラフィ」のみならず「スイス・タイポグラフィ」の解釈も多岐にわたるということですね。大きな課題ができて楽しくなりそうです(頭の中がぐるぐるしてきました)。おもしろいですね、確かに存在するのに、掴もうとすると指の隙間から逃げていく感じです。「自然だった」というのは安心させられます。大きなヒントになりそうです。実践、法則、理論、全てありのニュートラルな気持ちになれました。しかしワインガルト先生、いったい何を書かれているのか気がかりです。「本を買いなさい」と言われてしまうかも知れませんが、どなたかそれについてレスを頂けたら大変嬉しいです。


A81 k000301 [2001.10.15_12:32]
> しかしW.W.先生、いったい何を書かれているのか気がかりです。
p.92-93のことでしたら……ワインガルト氏がバーゼルとウルムの2校についてどうとらえているかということ。両校におけるタイポグラフィについてのスタンス、ウルムの背景などなど、でした。(ただし私は前後の文章はまだちゃんと読んでいません。拾い読みでした)同じページ内にドイツ語と並記されていて、大きい図版もあるので文章量としてはそんなに多くないです。nさんの書き込みを拝見して、個人的に、買う買わないという話ではなくてまた聞きではぜったいもったいない!とおもったので、ボンヤリまとめたのですが。


A82 n [2001.10.15_20:53]
ありがとうございます。本当に感謝です。確かに興味深いことが書いてありそうです。「ウルムの背景」とは、またミステリアスな一文でした。もしもですよ、もしもーそれがシュタイナーの精神運動みたいなことに関わることだとしたら、当時のバーゼルのタイポグラファ達がそれをどう感じていたのか、個人的には大きなナゾでした。近日中に読んでみます。本の件、ごもっともです。それから、せっかくページ数まで教えてくださったk000301さんに対しては、私は前回の書き込みで、一部、失礼な言い回しを使ってしまった気がします。ごめんなさい。しかし、本当にビックリでした。先日のk000301さんの書き込み、実はリアルタイムで見てました。このサイトを見て以来、初めてのチャットらしい現象だったので、急いで書き込みをしようとしたら、Macが落ちてしまい、またビックリでした。


A83 2038 [2001.10.20_3:49]
こんばんはお久しぶりです。私はまた学生になるので いきなり内容に入らせていただきます。この本を読んで一番最初に気になったこと言います。Typograph | typographer | typographie っていうのは植字工のことを意味するんですよね?確かに先生のおっしゃるように私も永遠だと思いますが やっぱり今と道具も違うし その時代性を考えてしまいました。それを考えるのは やっぱり永遠と思っていないのでしょうか。


A86 K000301 [2001.11.6_2:51]
ワインガルトのTypographyのp.92-93では、“バーゼルとウルム両校はカリキュラムのうえでともにタイポグラフィを強調しているが、しかしそのスタンスは(彼の意見では)イデオロギー的には反対である”というように書かれてあります。(くどいですが私の読みが間違ってなければ)
それでnさんの書き込み>明確に違う には凄い興奮してしまったのでした。黙ってないと口から出そうでうずうずでした。(結局書いちゃいましたが)ウルムのスタンスについては具体例があがっているいっぽうで、バーゼルのスタンスについての記述は私にはよくわからなかったのですが、
小泉先生の書き込み>実践であり自然で少し理解しやすくなりました。(これも全編読んだらもっとわかってくるのかも???これからです。)話はとびますが建築家がデザインした書籍や、建築関係の人が自作した名刺なんかを見るとたまに、(バーゼルに影響を受けている)自分の考え方とは違いを感じるものがあって面白いです。もちろん皆同じタイプというわけではないですがモノによっては、文字が、主体ではなくパーツの一部(例えば空間に均等割りして置かれている柱のよう)に見えることもあります。最近ようやくそういう、グラフィックの背景にみられる考え方の違いに敏感になってきました。チューリヒスタイルと建築との結びつきは『タ読方』でもハッキリと書かれていますが、図版を見て、そうなんだフーンでおわっていたものが、なるほどなるほど、にようやく変化してきました。バーゼルとチューリヒのちがいについての私のおべんきょうは、歴史、とくに建築との関わりから攻めていこうかなっと思っています。バーゼルは…取り敢えずワインガルトと、手持ちのホフマンの教科書よむことから。チューリヒは…まずウルムについて。そしてp.92-93でもふれられていたように、マックス・ビルと、彼が傾倒していたアーレ・コンクリ?純粋主義?あたりをとっかかりにしようとおもってます。

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