七石

昨日、初の生徒さんが決定しました。うれしい。さて、露地の石のこと:

露地に配置する主要な役石である表千家七石(ななついし)は普通、手水石・前石・小口台の石(腰掛石)・待石(客石)・踏段石・刀掛石(二段石)・捨石を指す。字休菴の七石はまだ設置していない中門をくぐると京都深草で採れる砂利の三和土に乗越石(亭主石)・待石(正客石、鐘聞石)・刀掛石・塵穴の覗石・蹲踞の前石・湯桶石(R)・手燭石(L)の順に並んでいる。

小さな丸い待石はバーゼルの住んでいたところで拾った石で、それ以外は全てここ小泉家の土地にあった先祖のをそれぞれの役に見立てて設置した。それらと手水鉢(鞍馬石)、石灯籠(長州産)、自作の関守石(止め石)といったところが客に対して活躍している。

まだ躙口開いていないときに喚鐘を鳴らします。小さな呼び鈴ですが聴こえたようで、ほっとしました。南部鉄のを茶室内床脇の天井に吊り下げてて、木槌のようなおばあちゃんの撞木で打ちます。生徒に茶席の準備が整ったことを知らせるものです。表千家では「大小中中大」と五点打ち、これは広間のようですが数は少なく!

new year 2025

今年は年賀状復活。といってもごくわずかですが、昨年末に多摩美所蔵WeingartとJBのポスターの健在を確認しに、そのとき竹尾見本帖本店で買い求めた「マシュマロCoC 180kg」に、うちのCanon C5535F レーザープリンターで出力したもの。20枚ばかり。今まで否定していた自社の広告年賀状を作りました(既にご存じの方々にお送りしているので、全くプロモーションになりませんがw)。
昨年の仕事はこれ。『若い人達へ/この道を往く』のために。教え子の平澤氏とほんとうにたった二人だけ(他人間は全く関わっていない)で作った究極本、、、それにしてもホフマンの本は本当に無念でした、amazonで発刊した部数だけでこの世から消滅しました。超貴重本。
さて、今年も竹尾の「クリエイター100人からの年賀状」展 vol.20のために作った三枚(見本帖本店、淀屋橋、福岡)の年賀状だけ実物を見ることができます。おそらく巷の年賀状は今年から本格的に減退。なんと1通85円。その逆風にもめげずこの展示、どうぞお越しください!

Postkarte

タイプショップgの
デザイン思想と
教育を
裏付ける書物たち.

Papier: Takeo
Marshmallow CoC 209.3g/m²
©
2024/2025
TypeShop_g Press

蔦重

今晩、大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」がスタートします。昔から尊敬している蔦屋重三郎は謎の人だから、どのような感じの人間像にするのか、ちょっと楽しみ。
うちのは『永楽庭訓往来』耕書堂(蔦屋重三郎蔵板)で、「往来物」教科書の起こりの文字組見本として所蔵してますが、当時の定番のようなもの。

大福茶

2025年、あけましておめでとうございます。元日は雑煮を祝ってから。
掛物 如心斎書「平常心是道(円相)」(新刊予定の表紙のお軸を)
釜 古浄元作丸釜 即中斎箱
風炉先 利休形銀箔総張 惺斎好
炉縁 久以造 沢栗木地
香合 12代坂倉新兵衛造 萩傳来独楽紋 即中斎在判
蓋置 竹節 影林宗篤作 兼中斎在判
茶入 わし棗 了々斎在判 仕覆:蜀江錦写シ
茶杓 随流斎作「雨請」共筒(随流斎) 如心斎箱
茶碗 黒樂 紫野焼 銘:帰雁 鶴亭造 宙寶宗宇箱
蓋置 隅田川焼千切 7代白井半七造
濃茶 小倉山 詰:山政小山園 佐久間宗信好
菓子 鶴屋吉信 福ハ内 みやしたの差し入れ
菓子 浅草美家田(東日暮里一丁目) 人形焼
※石菖は真夏に枯れてしまった。再び新たに命を。

自服が基本か

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD26CB80W4A121C2000000/
クリスマス「ひとり」が最高! 食も旅も自分ファースト

なるほど。この日経の記事を読んでいると、確実に変化がデータで示されている。
茶道場で、精神を正確に伝えるには、初めは一人一人にするのがよいのか、悩む。すでにお二人に感触がありw「小泉さんからお茶を習いたい!」(他とは絶対に違うということがお分かりの方方=ぼくのバーゼルへの道)。本来の茶の湯は、亭主と客があってのもの。
コロナが原因ではなく、生き方が茶の湯の世界を変えてしまうのかもしれない。

「小泉の書棚から」

明日から宇野のバーゼルでの活版修行報告会「晩秋のスイス・タイポグラフィまつり」がスタートします。便乗(オマケ)で古本屋をオープンします。まだまだひよこですが、とてものんびりしたお店ですが、どうぞご贔屓にw

インスタグラムhttps://www.instagram.com/typeshopgstudio/#takeThisfromKoizumisBookshelvesをご覧ください。随時更新中。

小泉均
古物商免許 東京都公安委員会
第306662318960号

Instagram: htypo

2012年3月から始めていましたが、今朝、オープンにしました。主に字休菴の画像をお見せしています(未整理ですが)。来春からとうとう茶道教室を始めます。明日からの「スイス・タイポまつり」で情報を公開し出します。

銀箔風炉先屏風

うちのは利休形で、横=三尺五分、高さ=二尺四寸、縁=五分。縁は黒塗りで鳥の子紙の総白張りが基本。普通は元伯好で、高さ=一尺八寸の風炉先が一般的。江戸間の小さい畳に置くと、畳五目/二寸三分飛び出る(正確に判断できる)。それを感じながら歩いたり、座ったりするのもいい。

全面銀箔張り、虫喰い多々。うちの茶室は部屋が暗いのでレフ反射して、点前に最適。惺斎直書「癸丑年好ミ」1913(大正2)年 50歳。

『若い人達へ/この道を往く』新刊登録

版元ドットコムに先ほど載せました。まだ公開ではありませんが、一足早く。今回もAmazonのPODとKindleだけです!小売価格ですが、学生さんのために格安。両方とも税込み¥1,320です。kdpでなかったら不可能な出版、ほんと文字通り出版革命。
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784909178039
よろしくお願いいたします。

天目台

利休が所持した「瀬戸天目」に添う「黒塗天目台」と同手の溜塗台で、高台内側に宗旦が花押を朱書きしている。久田不及斎箱書。どこかで展示したらしい形跡。それにしてもこの形がとてもいい。供茶には必需品。向井周太郎先生の追悼のために出してきた。少なくとも毎月一回どなたか故人の法要に使用する。
実は、今年5月に菩提寺の佐久の貞祥寺で晋山式と荼毘式が行なわれ、午後の儀式にこのような!やはり禅の茶礼と関係があるのであろう。写真は咄嗟に撮影したものの一部を拡大。台の一部がそっくり。