「脈動する本」展オープニング

昨晩、武蔵野美術大学美術館にて、杉浦さんを囲んで催されました。武蔵美の基礎デサインのひとつの結晶ともいうべきコレクションのお披露目でした。蒼々たる人々が集ってお祝いをしました。武蔵美には基礎デサイン学会の発足や向井先生のお祝い事などで、お伺いして以来です。改めて、杉浦さんが力を注がれた60年代以降の出版デザインとデザイン教育の層の厚さを感じることができました。
この展覧会は、この分野を、自分なりに極めていきたい人は、絶対に訪れるべきだと思います。
図録もすばらしい。
http://mauml.musabi.ac.jp/museum/archives/228
http://www.99265.com/Article/sjxt/zgsjs/200505/2139.html
実は、ぼくはこの会におよばれされるほどの者ではありません。臼田さんとご一緒でき、出席が叶いました。
会の最後に、杉浦さんに直接個人的なお礼を言うことができました(緊張して吃ってしまった)。1984年、ぼくは森デザインの新人で、月刊誌サイエンス8月号のオリジナル論文の担当になりました。「多面体を折りたたむ」というarticleができていく過程は生涯忘れることができません。全くの異例だと思いますが、杉浦デザインのデザイナーでないぼくが、1ヵ月間杉浦さんから直接教えを請うことができたのです。もちろんその後、このことは目に見えない財産となったのです。昨晩、そのお礼が伝えられて、本当に幸せです。
人生には、とても稀な、ほんの少しの経験が何かの力を生むこともあるのだと思います。
その後、長岡造形大で、神田先生(杉浦さんと時間距離地球儀など共作)と、一緒に大学を作っていくことになるのも、本当に何か繋がった運命なのだと、今になって思います。

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