近年、或茶人が利休七哲キリシタン大名のJusto高山右近を忍んで催した茶会で使った十文字茶碗を手に入れた。江戸時代初期のもの、とても趣がある。この白いクロスは白土象嵌のであって、珍しい技法で作られている。またこのクロスのプロポーションがスイスの国旗を思わせるので記号として興味を持った。透明の長石釉の下に所々ほんのり赤みを帯びた土の色がみえる美しい三島茶碗。ちょっと俵茶碗のようでもある。作は陶工上野(あがの)喜蔵の系統であろうか?
スイスの国旗の赤は元々カトリック教会(マルタ騎士団)を示すもので、十字軍に由来する。シュヴァイツ州の文様が元になっている。
クリスマスと茶会は無関係ではないようですし、箱書も書付も何もないので、この茶碗の銘「寿須(ジュス)」としようと思っているw 早速、今年お世話になった正客に。