Q: どうして、番号がちかくて、作品が違うのですか?
A: ひとつは制作当時、手書きの版と特練りのうすいインキと正確が違う単純な白い紙そして重ね刷りの組み合わせ(combination)全てを試みていたため。もうひとつはリトの原理で製版しているのですが、単色の輪転(ハイデルベルグ)で印刷しているので、コンディションが均一になる直前の一瞬おもしろい状態のところで本紙を入れ、すべてが刷り上がってしまうため、みんな微妙に違った状態の印刷物になる(本来はヤレも、この場合は失敗も含めて、興味深い刷り)。このようなことはふつうは考えないですね。
Q: どうして、作品の水は左に流れているのですか?
A: フィルムのようなうすい紙にドローイングし、直接コンタクトでPS板に焼きつけているため。左がラギッドで右がフラッシュになっています。展示では、裏から見ると、ぼくが原板に描いた状況が浮かび上がってきます。つまり、右に流れる。通常の右がラギッドで左がフラッシュ。
そういえば、日本のようにPS版に焼きつける時、ネガフィルムでスイスではやらないので、この方法ができるのです。ポジ・ポジということです。