せんだいメディアテークが開館した10年前と今現在、活版とその周辺のことがとても変化してきました。そのことを踏まえて、本を読むと、いろいろなことが見えてきます。
HARD
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HHHH.日本語活字ものがたり
HHH.欧文組版 組版の基礎とマナー
HH. 文字をつくる
H. 図解 活版印刷技術マニュアル
E. 文字の組み方
EE.デザインのひきだし〈10〉
EEE.紙と活版印刷とデザインのこと
EEEE.VIVA!! カッパン♥
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EASY
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HHHH.
現在使っている日本語フォントのご先祖さまの話はむずかしく、そのためあまり語られていませんでした。この本は意外なことも書かれていて、とても魅せられてしまうエピソードも。また、海外の影響も受けていたこともよくわかります。
HHH.
クラシックなタイポグラフィの考え方をベースに置いて、紳士的にアルファベットの扱いを活版と同様に説明した本。デザイナー独自の扱いの歴史も加わると完璧になるでしょう。でも、それは基本マナーを覚えてからですね。
HH.
現在コンピュータで頻繁に使われている日本語フォントを作っている人たちのお話。ひょっとすると活版時代に近づいているのかもしれません。だって昔は金属の棒の先きに文字を彫る特殊な職人がいたのです。生みの親はスターですね。
H.
印刷の職人の世界ではなく、学校という場で活版を見つめて作った本です。ありそうでなかった本、つまり、学生向けマニュアルですね。活版の道具を初めて扱う人には細かいところまでよく説明されていて参考になります。
E.
タイポグラフィの基本的な場合を、○と×とで区別できている画期的な本。しかし、○と×とだけで解決してはいけないこともあります。また、どのようなことでもしてはいけないことなど、最終的には自分の判断が重要ですね。
EE.
とにかく凸凹満載。デザイナーに関わる環境がこのような効果を期待しているのでしょう。どのようなときにどこにいったら、だれに聞いたらいいのかが、わかるヒント本です。若者たちと年配の職人を結びつけたことに感動!
EEE.
活版仲間をつくって、いっしょに仕事をたのしくやっていこう! ちょっと前に欧米でも流行ったカッコイイ手作り感満載の本。汗と涙のサクセス・ストーリーがお好きな人にはピッタリ。コンピュータ・ネットワークを脱したい人にもおすすめです。
EEEE.
活版はみんなのもの。活版ブームを気軽に感じたい人向きの本。この本を眺めていると立派なホビーになった証を感じます。木版画やエッチングそして手作りの本、たのしい入り口がたくさん。古い道具が好きな人もたのしめますよ。
すべての本が★★★★★。もちろん、その人の立場で、おそらく数は変わってくると思いますが。
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[番外]
2010/8/発行
『レタープレスのデザイン—活版印刷のデザインスタジオ サンフランシスコ&ニューヨーク』