とても珍しい額が手に入った。宗匠の手紙、ハガキで「毎日楽しんで待つているのに手紙がまだ来ないので残念至極。反古張を開けてまつているから精々御早く願います。(まる左) 名越令夫人さ満」とサインペンで走り書きしている。よくある昔の軸装のこのような宗匠のメッセージは巻紙に筆でササッと綴ったものだが。それにしても春芳堂の額装は素朴だが、なかなかいい。現代はこのようになったという証。
この「反古張り(ほごばり)席」は不審菴祖堂にある茶席。啐啄斎好の一畳台目、一畳の丸畳と台目畳(向板)が組み合わさった二畳の最小の茶席、見てみたい。
この「名越令夫人」とはおそらく京都三条釜座(かまんざ)の釜師で、京名越家11代名越昌文の奥方か?先祖の名家名越11代名越善正の子が京初代(名越三昌)と江戸初代(名越家昌)に分家し、京名越家は代々「弥右衛門(やえもん)」を名乗り、「浄味(じょうみ)」と号した。期日や宛先が確認できないので、詳細は分かりませんがおそらく、江戸名越家の家系ではないと思います。