クローズアップ現代の終焉

ちょっと時間が経ってしまいましたが、ひとこと。この番組の初期の頃には、他では見られない映像を流してくださいました。ネット上の環境も現在のようでなく、なんの変哲もないヨーロッパの生活事情など、ふつう日本では語られない小さなポイントも丁寧に取り上げてくださって、とても助かった記憶があります。ぼくの授業は学生にそのようなテーマからのデザインの発想をさせることが多かったためです。正確には長岡造形大学の全く新しいカリキュラム作成、参考になるテーマを確か3本ぐらい、撮っておいたVideoを編集して教材として視覚デザイン演習などに使用させていただいた記憶があります。国谷裕子さんの当時の語りが懐かしい。西浦先生は尊敬していました。笑
長寿番組になる可能性の芽を摘んだ、NHKと現行政府はほんと愚かだと感じています。

霧の彼方

時には、自分から望んで、自分をこのような霧の中へ追い込むこともしているのではないかと思ったのです。見てはならないもの、見えても見てはならないもの、耳を持っていても聞いてはならないものがある時、その人は思うがままに焦点を合せること、耳をそばだてることを自分から禁じなければなりません。(山のパンセ, pp.78–79)

5年、福一、合掌

©reuters
Tokyo Electric Power Co.’s (TEPCO) tsunami-crippled Fukushima Daiichi nuclear power plant is illuminated for decommissioning operation in the dusk in Okuma town, Fukushima prefecture, Japan, in this aerial view photo taken March 10, 2016, a day before the five-year anniversary of the March 11, 2011 earthquake and tsunami disaster. REUTERS/Kyodo

柳本浩市氏を偲んで

訃報をきいて、驚いております。
©Glyph., Axis Gallery
昔、AXISギャラリーのブラウン展で、偶然、突然、柳本氏の本をデザインすることになりました。当初の計画では織咲氏がやるはずが、途中でギブアップしたためです (ぼくはタイポグラフィのアドバイスだけという約束でスタートしたプロジェクトが、なんと! 床以外の会場壁面やキャプション全部まで)。ご本人の意向にあったものに仕上がり、なんとか、期日に間に合いました。
みほんが束見本と全然違うものになっていて、徹夜明け早朝のファミレスで激論を交わしたことが昨日のようです。なつかしい思い出。
彼はめずらしいうちの理解者で、TypeShop_gのすべての仕事、おまけにぼくの本までも、きちんと買ってくださっております。ぼくも、持っていないTMを彼から購入したことがありました。とてもきれいな状態で(どこかの古本屋みたいに法外な値段をつけていません)。スイスのポスターの話もしたことがありました。工場ごとそっくり買ってしまった話など、とてもおもしろい方でした。
ちょっと付け加えますと、ほんとデザインの裏をよく知っておられた、このような方が大学教員として正式にきちんと教鞭をとられていたら、少しは業界が良くなったのかもしれません。これからでしたのに、とても惜しい方を亡くしました。
ご冥福をお祈りいたします。