且座か中置きか

久しぶりに稽古に。先生は迷ったらしいが、今日の稽古は、当然中置きではない。且座をアレンジした稽古となった。

この酷暑の中、中置きの稽古はありえない。いくら先取りといっても「同門」九月号に(平成24年のしつらえが)載っているが、この酷暑は本誌が発行する時点で予想できたはず(気の利いた補足の添え言葉もない)。誤解を招く掲載である。茶事も稽古も、ここのところ気候が変化している中、本来の道具組みを見失っている。そのためにそのような対策を門人に伝えるのがこの機関紙ではないだろうか。おそらく10月になって、気温が落ち着いた頃の茶を嗜む人たちへの配慮であろう。杓子定規に情報を載せるものではない。先生とこの話題をしてて、本当に最近のお宝主義「うわべ」の振る舞いは困ると。反省してほしい。且座を考案した天才如心斎はどう考えるであろうか。今日は天然忌。

最古の且座の記録か:備忘録

正客=楊甫(住山)
次客=宗参(土橋)
末客=紹甫(湊)
 且座有候
東=宗左(吸江斎)
半東=宗与(久田)

一、掛物 天然筆円相
 前ニ獅子香炉 溜ヌリ䑓
一、釜 浄元累座
 道安形風炉
一、花入 啐啄斎尺八 銘「ソリ」
桑三重棚
一、水指 金廣口
一、茶入 新兵衛作 三柏
一、茶碗 天然造 銘「いとめ」
一、茶杓 拙作 筒書付致
 コホシ エフコ
 薄茶器 ツホツホ棗
 香合 紹鴎形白粉解
 炭取 油竹

嘉永(1850)年旧暦8月13日昼前後 残月亭於いて

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