「言葉に水分を」

数日前の新聞に、『広告批評』30年目の休刊、天野祐吉さんのインタビューが載っていた。大見出しが
やるべきこと やったかな
いい響きです。ぼくも大学やめるとき、そう思った。
記事の中から:「『ぱさぱさに乾いてゆく心』をうたった茨木のり子さんの詩がありますが、今、感受性が乾燥している時代になっているのではありませんか。言葉の質感が伝わらない。政治家の言葉も死んでいる。こんな言葉が伝わりにくい時代はかつてなかったですね」・・・「言葉の響き、音の響きから人の気持ちを察することができなくなっている。言葉にどう水分を取り戻していくかということが、僕は、今、一番大事なことだと思っています」
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『広告批評』創刊号いまでも大切に持っています。神田駿河台下の三省堂で買いました。その日のこと、鮮明に覚えています。そして、毎月たのしみでたのしみで、大学生だったぼくは、当時の社会やメディアの見方をここから学びました。おちついたよい雑誌でした。今、こういう雑誌が全くありませんね。ほんと残念なことです。

幻の新『タイポグラフィの読み方』

>『タイポグラフィの読み方』改訂新版の件、
> 会社判断で今回は見送りとなりました。
> とても残念です。
> お力になれずにすみませんでした。
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新しい『タイポグラフィの読み方』は幻となりました。それでいいのだと思います。
これからは、ぼくでない「見方の本」の出現が、次世代には必要でしょう。。。できたらいろいろな。。。海外のように、もっとちゃんとした後継が育たなくては。
実は以前から、書き込みをしていますが、この話が出る前に『タイポグラフィの読み方』の次に進めている自身の本(タイポグラフィ実践編)があって、すでに2年(大学辞めて直後から)考えながら、原稿の断片をつくり、企画をあたためています。そちら一本に尽力できるので、ぼく自身、ふんぎりがつきました。これを完成させるまでは。。。

smt活版サテライト2009

6月6日(土)、7日(日)にほぼ決定。昨年と同じように、公募します。
次のステップのワークショップは延期に。
でも、ひょっとすると、6日のワークショップ後に”Helvetica forever”ひとりトークショーで前編+後編(通し)をやるかもしれません。
重要な作業をしてきました。今日一日中、地下の活版の部屋を片付け/大掃除!見違えるようになりました。
3月20日(祝)、21日(土)「オーディオ・シェフ」開催のため。。。うわさでは、相当すごいドイツ製フルレンジスピーカーと真空管アンプが持ち込まれるようです!活版はそれらと同居して、old mediaたちがとうとう「smtメディアカプセル」に!

川渡温泉->鳴子温泉

小出さんと、数年ぶりに、温泉へ!温泉のはしご。
途中でよった川渡温泉の藤島旅館の湯はなかなか。変なのは湯の中に黒い藻のようなものが入っている。湯の華ではないでしょう、あれは???(海ではないし,,,効きそう)
手先と足先がピリピリして、最高!
おじいちゃんたちが湯舟の縁のところで裸でゴロン、昼寝をしている。。。
小出さんがもってきたDVD清水宏監督「按摩と女」1938年作品を見ていた。按摩の恋い心が身にしみて、なんか「ゆきの鳴子」にぴったりでした。
温泉町で、いもがら、黄蘗(きはだ)、買ってきた。
黄蘗を煎じて、飲もうと思う。胃の腑に効くらしい。

sold out!

dddからメールが
> …それと、
> 美術出版社からお預かりしていた『タイポグラフィの読み方』が
> 5冊とも売れてしいました。売れ残ったら美術出版社を通じて
> 小泉さんにお送りしようかなどと
> 失礼にも思っていたのですが、
>「人気があってごめんなさい」になってしまいました。
> トークの次の日もギャラリーで販売していたんですが
> すぐにbe sold out!です。ご報告まで。
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大阪の方方、おおきに!最終の出荷が、そうなりましたか。。。うれしいです。
ウ〜〜実は、あせって、買い集めています(^^)全くストックしてなかったので。。。

Selected: 6 Works

今日から2/28, 3/1と渋谷の桑沢デザイン研究所で卒展を開催しています。夜間部グラフィックのエディトリアルは
5階のほんと小さなスペースですが、阿部先生とぼくとのクラスの作品が6点、展示されています。
はっきりいって、よい出来です。今までの中で一番、粒がそろっていて、個性もあるし、クオリティーが高い。とにかく課題の内容が濃い。
すばらしいです。是非お出かけください。
課題:小説(幽霊たち)
GHOSTS
安東賢治+伊藤みどり+小倉邦彦
課題:小説(幽霊たち)
幽霊採集図鑑
中庭佳子
課題:小説(23分間の奇跡)
23 minutes
岡野大樹
課題:小説(23分間の奇跡)
Teacher’s Manual
中瀬仁美
課題:(東京)の場
灰色の無垢
片桐真理子+島崎良子
課題:(東京)の場
透明なサーカス
行川雅代
付け加えますと、昼間部と違って、夜間部の学生数は圧倒的に多い。授業時間も週一で3時間だけ。それを克服するために、今年から変則的なグループワークを阿部先生と念入りに詰めた結果が、このような成功につながったと考えています。とにかく、前期半年間の授業後の阿部先生のフォローも完璧でした。

初レビュー

★★★★★凛としてセクスぃぃ, 2009/2/24
By non-means-no –
生誕50周年を期に記された世界最高のフォント、タイプフェイスであるヘルベチカの歴史本
日本人は本当にヘルベチカが好きです。デリケートなディテール。。。
本書で紐解かれるヘルベチカ開発の歴史!
丁寧な日本語版編集のページに、一開きでドキドキします
(布張りのカヴァーも気持ちいいです)
凛として、せくすぃぃー
これはアルファベットだからこその文字世界
帯にある「もちろんヘルベチカで
日本語は組めないのですが・・・」
というタイプフェイス・コンプレックスも含めて愛しい1冊!
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や〜〜,この本,ほんとたいへんだったので.うれしいです.この場で(; ;)ありがとう!

せんだいメディアテークの活版教室2009

もうすぐ,3月...
週末仙台に,4月からのプログラムを作りにいきます!
どうなるかなぁ?
小学生でもできるカッパンのクラスはできたので,その次を!!
活版は みんなの もの!!!
誰でもさわれて
一文字一文字を大切にできるように.
将来,とても重要なこと.とくにこれからは言われなくてもコンピュータ.