金林寺

ツボツボがない即中緞子の袋を着せたのは、誰なのだろう?
この人のおいしい濃茶を想像してしまう。
未だに茶入(焼物)は気に入ったものに出会えない。それにしても溜にはうっとり。

山是山水是水 即中斎筆

誠に残念。やはり描かれていたんだ。
いい文字だ。やはり、各々同じでないのか、、、見つけたのに、早い者勝ちの買い物で、先週、負けた。ほんとうに昔から弱い、こういう勝負に勝ったためしがない。しかし驚いた。世の中には欲しい人がいるんだ、、、
ぼくは、今とてもこの正法眼蔵の言葉に合っている身の立場にいるので、とてもほしい。茶の湯に関係する物品は、ひとつしかない(デザインとは違う世界)。「出会いだ!」と道具屋さんは言う。
さて、この見つけた茶掛けの難は、共箱でないこと。即中斎の箱書きは、軸の書より美しいと言ってよい。その箱がない。それから表装がイマイチ。写真で見ているので確かではないが、なんとなくあまい(何か理由があるのか)。ここなのかもしれない。一本あるということは、きっとまだよいのが世の中にあるのかもしれない。今回はその提示なのかもしれない。きっとよい出会いがあるに違いない。
花とこのようなものたち囲まれて、客に茶を点てるしあわせ。しかし、ここのところ客が多かったし、仕事以外のことで、ちょっと疲れた。

大西浄中極(1955)

また、とてもよいものをみつけた。理想的なかたち、感動。
京名越6代浄味(–1759)造 唐銅鶴首花入 共箱
とうとう江戸時代の道具、、、とても味がある。
直線と曲線がすごい!みごとな物質感、大きさ。金属面が最高。
20190316-tsurukubifuta.jpg

照喜名弘彦「こころとからだ」

https://okiteru.ti-da.net/e10946716.html
…手当てではわからなかったのに、お茶だとわかるんですね。
1つの急須に入ったお茶。
「みえるもの」の条件は同じです。
じゃあ、なぜ味や口当たりが変わるのか。
それは、「注ぐ時の意識」という「みえないもの」が違うからです。…

茶の湯はまさしくこれです。
お薄、濃茶では、より正確に現れると思います。
一服、点てること、深すぎます。

汤显祖か?

蓬壷生春酒
蓬壷生春酒=ホウコ、シュンシュを、ショウず。
「壷が酒を生む? → (うまい酒で)永久に目出度い」
Weingartに捧げる。
中国の神仙思想がうかがえる詩。蓬莱山は古代中国で東の海にある仙人が住むといわれていた仙境東方の三神山のひとつ。山の形が壺(つぼ)に似ているところから蓬壷。
道教の源流のひとつとなった「神仙」とは、蓬莱山に棲み、飛翔や不老不死などの能力を持つ人にあらざる伝説の僊人や羽人のこと。不老長寿の仙酒(春酒=清らかな酒)をつくっており、「詩仙」と称えられた中国唐代の天才詩人李白はこの酒をこよなく愛したことでも有名で、同時代のもうひとりの詩人・杜甫は李白を評して「酒を一斗飲めば、詩が百も(無限に)出てくる。自らを酒中の仙人と称している」
即中斎は永遠に回り続ける独楽の紋様意匠「独楽繋ぎ」と絶妙にかけている。独楽が何重にも重なりとてもおめでたい紋様。惺斎好みで有名。一文字のコマ文竹屋町裂が光ってる! とにかくすばらしい春芳堂製短冊台表具と相俟って。
昆曲传承第五讲郑培凯:汤显祖的前世与今生。
秋底山河数点烟,真人气候蔚罗天。
蓬壶别贮生春酒,京洛传看小字笺。
鹤唳月明珠树里,渔歌风色杏坛前。
也知姑射能冰雪,谁道汾阳一窃然?
猜猜这首诗描述的什么地方的美景?
http://blog.sina.com.cn/s/blog_4cee40a30100hv1e.html
現代中国語:「春酒=新年会」個人的には、この詩に関係ないと思う。

十二代堀内宗完(兼中斎)箱書

20190114-takefutaoki.JPG
とてもよいものをみつけて、還暦記念に自分に贈った。
影林宗篤作 竹引切 炉風炉蓋置 共箱
ふたつの竹に朱漆花押。すばらしい。客人をお招きするのにふさわしい道具。
宗完宗匠は、一番好きなあこがれの茶人。
『おのれを磨く 日々のけいこ』は、ぼくにとってたいせつな本!
(もし研究室がまだあって大学院生がいたら)教科書にしたいぐらいw
やっと落ち着いて、このような境地に入り込んできた。