カッパン博士の 解剖学講義

せんだいメディアテークで3月から、大きな意味で「タイポグラフィのanatomy」というテーマのシリーズがはじまります。総合的なテーマは「メディアカプセル」といって、震災前から計画があったもので、今回はその一部です。これらはsmtとsmmaの学芸員さんたちの結晶です。実はぼくはお手伝いで、ちょっと、今年から、地下のカッパン整備に入ってまいります。
©rijksmuseum.nl
De anatomische les van Nicolaes Tulp, Johannes Pieter de Frey, 1798
ets, h 315mm × b 372mm. Meer objectgegevens
http://nl.wikipedia.org/wiki/De_anatomische_les_van_Dr._Nicolaes_Tul
テュルプ博士の解剖学講義 1632年
De anatomische les van Dr. Nicolaes Tulp
Rembrandt Harmensz. van Rijn | 169×216cm | 油彩・画布 | マウリッツハイス美術館 (ハーグ) 所蔵
オランダ絵画黄金期における最大の巨匠レンブラントの名声を確立した集団肖像画の最初の傑作。アムステルダム外科組合主任解剖官ニコラス・テュルプ博士の公開解剖学講義を記念し、当時レイデンからアムステルダムへと移住したばかりのレンブラントへテュルプ博士を始めとした数名の人物から私的に依頼され制作された作品。
「当時は解剖学講義は社交イベント。 解剖劇場 (anatomical theatre) と呼ばれる公開専用の講義室が設けられ、学生や同僚の博士、一般市民が入場料を支払って見学した」この考え方のベースに3月開催に当たり、今までとちょっと違った趣向の活版ワークショップになると思います。ぼくは博士ではないのですが、中心になって地下室の細かな整理整頓を行います。参加者は真似をしあっていく。写真はちょっとコワイですが、たのしくやっていくつもりです!簡単なレクチャーもあります。参考書は『タイポグラフィ・ハンドブック』。
入場は無料。どなたでも参加できます。経験がなくても大丈夫。
過去の情報:
http://www.smt.jp/kappan/
http://www.smma.jp/event/せんだいメディアテーク%E3%80%80smtメディアカプセル%E3%80%80/
最新の情報:
https://www.facebook.com/pages/せんだいメディアテーク/113015652087948

SMMAミュージアムユニバース「伝える」

仙台・宮城ミュージアムアライアンス(SMMA)参加館が、施設を飛び出してメディアテークに大集合!
一つのキーワードを糸口に、特別展の見所や日頃の研究成果を、とっておきの裏話を織り交ぜながら語りつないでいく「リレートーク」、ものづくりやあそびを通して各館の特色を味わうことができる「体験コーナー」をにぎやかに開催。ここはまさに、ミュージアムユニバース! つながればもっと楽しく、そしてもっと学べる2日間です。
◎開催概要 SMMAミュージアムユニバース
10月21日(日) 15:30–16:30(1時間出演)
会場: せんだいメディアテーク1階 オープンスクエア
対象: どなたでも
参加費・入場料: 無料
※事前申込は不要です。直接会場へお越しください。
http://www.smma.jp/event/smmaミュージアムユニバース/
タイトル通り、書体ユニバースの話を久しぶりにしますw。もちろんsmtの活版Adanaのこと。もちろんもちろん『タイポグラフィ・ハンドブック』のことも。。。時間が足りないかも。。。2003年の文字展@smt OpenCaféのときのように、1Fの開けた空間でやります!
==
[予告]今度は、とうとう、ほんとに、実現するかもしれません。
せんだいメディアテークの1階ピロティーのような あの定禅寺通に開放された広い空間でタイポグラフィ談義。
決定すれば2003年「文字展@smt」のCafe以来です!!! あのときは皆さんベルギービールをいただきながらでしたが。。。再び?
1. タイトル
仙台を伝える~タイポグラファーってどんな仕事!?
2. 内容(未定)
10年続くsmt活版印刷ワークショップの監修者を迎え、タイポグラファーという「文字で伝える」仕事を紹介する。また、実際に小さな活版印刷機(アダナ)の実演。活字の魅力を伝える。そして、地元でくりひろげられる、これからの活版プロジェクトについても。
20120908

再び『タイポグラフィ・ハンドブック』@smt

知らないうちに告知されていました。すごいフライヤーですがw (仙台の人たちは実に自由です)
http://www.smt.jp/kappan/2012/kappan2012_2.pdf
6月に刊行される前、トークしましたが。。。今回もあの黒板尽くしのコーナーで!
Q&Aのスタイルにしようか、、、など、まだ未定の部分が多いのですが、
新刊記念レクチャー『タイポグラフィ・ハンドブック』の引き方使い方
8月18日(日) 15:00–16:30
8月19日(日) 15:00–16:30
せんだいメディアテーク 7階スタジオ
どなたでも、ご参加できます。

梅雨のひとときを活版@smt

新生、カッパンのHPですね。。。デザイン変わったのかな?仙台のみなさんがほんとうに元気になってきて、自身で一つ一つ作り上げていらっしゃる姿が瞼に焼き付いています。それにしても若い力がかかせません。たのもしい人たちが。
ぼくは指一本も触れず、ここまでに!ほんと幸せです。カッパンには不思議な力が!
理事長さんもすてきな方です。ぼくの本を大切にしてくださっていると聞きました。
http://www.smt.jp/diary/2012/0610/
次回は8月!

『タイポグラフィ・ハンドブック』@smt

とうとう刊行される新しい本についてトークします。今までのいきさつから当然ですが、まず、被災地でお話ししたいと思います。18ヶ月かかっていますが、実はまだ完成していないのですが、、、時間切れ!
新刊記念レクチャー『タイポグラフィ・ハンドブック』の読み方
6月10日(日) 15:00–16:30
せんだいメディアテーク 7階スタジオ
どなたでも、お聞きになれます。
http://www.smma.jp/2012/05/せんだいメディアテーク%E3%80%80smtメディアカプセル%E3%80%80/
数週間前に、研究社の近刊情報には載っていたようですが(知らなかったァ)、、、章のタイトルは変わりそうですm(__)m
http://www.kenkyusha.co.jp/purec/#ISBN978-4-327-37732-8
http://webshop.kenkyusha.co.jp/book/978-4-327-37732-8.html

重要:仙台 活版/APP関係安否情報

4月15日発売のBIG ISSUE 164に小さなコラムを載せてもらったのでよろしければ、ご一読下さい!<小出さんから/04/07
2011/04/01/11:00現在 確認がとれた方:
工藤彩子(せんだいメディアテーク)2011/04/01/
青木千絵(Apple Store, Sendai Ichibancho)2011/03/ 30/
阿部拓也(凸版印刷株式会社/JAGDA東北地域)2011/03/23/
小出尚喜(コピーライター)2011/03/17/
大泉愛子(元せんだいメディアテーク/現=京都)
菊地淳(ハリウコミュニケーションズ株式会社)
高橋志穂(長岡造形大学卒/松島出身)2011/03/15/
宇津井芽衣(活版研究会)
坂本憲信(秋田公立美術工芸短期大学)
 ハリウコミュニケーションズ株式会社社員一同
松田和也(ハリウコミュニケーションズ株式会社)
畠山敏(グラフィックデザイナー)
 畠山敏デザイン事務所スタッフ一同2011/03/18/
 畠山創(長岡造形大学卒/畠山敏デザイン事務所)
 坂井建二(長岡造形大学卒/三恵商事)
根朋子(畠山敏デザイン事務所)
 岡初美(活版研究会)
井上彩(仙台出身/現=兵庫/WSアルバイト)
伊藤裕(元せんだいメディアテーク)2011/03/14/
清水有(せんだいメディアテーク)2011/03/13/
笹木一義(元せんだいメディアテーク/日本科学未来館)
 渡辺(活版研究会)
 石川圭(長岡造形大学7期生)
waka(WSアルバイト)2011/03/12/
敬称を略させていただいております。
※一字下げは、ご本人直接ではなく、人づてに情報が入ってきたもの。
状況が落ち着くまで、当分の間、更新しながら続けます。もしご存知の方がいましたら、ここに掲示したいと思いますので小泉までメールhitsh@htypo.netあるいは下記コメントをください。よろしくお願いします。
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2011/04/01/11:00現在 最新情報:
smt地下の馬、活版印刷機などは健在。建物内総点検中とのこと(2011/03/13/12:00)
安全確認が出来るまでsmt内に立ち入り禁止になっています。再開の見通しは立っていません(2011/03/15/7:24)
メディアテークのスタッフも皆無事ということ、半年は休館し復旧作業になるだろうと(2011/03/15/11:21)
smtの地震後の状況です!
smtは上階ほど被害がひどいようです。これは7Fだそうです。
幸い1F&2Fは大丈夫の様です!(2011/03/16/)
I passed by smt today.(2011/03/19/)
smt内の図書館すごいです・・・・・(2011/03/20/)
http://twitter.com/#!/kai_sendai/status/50139574411870208
完全なsmt復活までにはかなりの期間が必要になるものの、少しずつ動き出しております。地下1階は来週末に活版研究会の方々にボランティアで来ていただいて少し落ちた活字などを元に戻したり、細かい状況の確認などをしていただく予定ですので、ほぼ元通りの姿になるのではと思います。海岸沿いが壊滅的な被害の中、生き残ったメディアテークで生き残った活版はやはりこれからも続けていくべきだと、ますます感じております。(2011/04/01/)
==
Apple Store, Sendai Ichibanchoは震災があった日、お店は通常営業中でしたが、お客様、スタッフ共に全員無事でした。店頭に大きな被害を受けており、店頭の通常営業開始はまだめどがたっておりませんが、28日より業務内容など一部限定して業務をスタートさせていただいております。毎日、震度4〜5の余震があったりとまだ安心出来ないですが、仙台店の再オープンは勿論、宮城の復興に向けて前向きに頑張っていきたいと思います。(2011/03/30/)

仙台の活字は無事!

小出尚喜 wrote:
> 昨日から地震の連続…。
> 大丈夫ですが、心配です。
>
> 仙台プラザ〜。
> 経営や建物は…。
>
余震は精神的にとてもつらい。。。ぼくも経験しました。
smt Shimizu Tamotsu wrote:
> 小泉様
> お疲れ様です!早速のメイル感謝です。
> 印刷機も僕らも元気です!ご心配お掛けします。
>
一先ず安心。

バーゼルへ

仙台在住の恩人がバーゼルへ!彼がいなかったらsmtの文字展もなかったわけです。このようなかたちで、知らせてくれるのは、とてもうれしいですね。おおきな収穫があることを祈って!
(11/01/04 10:39), Erykah 3 wrote:
> 私事ですが、今月17日から旅行します。
> 23日午後から憧れのバーゼルで、ちょっと恐れ多い気もしますが、
> 25日夕方アムスに戻る予定です。
> 26日アムス発の便で日本に帰ります。
> 10年前、多摩美美術館でのレクチャーでバーゼル知って以来、
> ずっと行ってみたかったので楽しみです。
> だたし、漠然と憧れていただけなので、
> いまさら、バーゼルについて勉強中です。
> スイスの物価に苦戦しそうですー(笑)

ライブ書評@smtの掲示用寸評

せんだいメディアテークが開館した10年前と今現在、活版とその周辺のことがとても変化してきました。そのことを踏まえて、本を読むと、いろいろなことが見えてきます。
HARD

HHHH.日本語活字ものがたり
HHH.欧文組版 組版の基礎とマナー
HH. 文字をつくる
H. 図解 活版印刷技術マニュアル
E. 文字の組み方
EE.デザインのひきだし〈10〉
EEE.紙と活版印刷とデザインのこと
EEEE.VIVA!! カッパン♥

EASY
==
HHHH.
現在使っている日本語フォントのご先祖さまの話はむずかしく、そのためあまり語られていませんでした。この本は意外なことも書かれていて、とても魅せられてしまうエピソードも。また、海外の影響も受けていたこともよくわかります。
HHH.
クラシックなタイポグラフィの考え方をベースに置いて、紳士的にアルファベットの扱いを活版と同様に説明した本。デザイナー独自の扱いの歴史も加わると完璧になるでしょう。でも、それは基本マナーを覚えてからですね。
HH.
現在コンピュータで頻繁に使われている日本語フォントを作っている人たちのお話。ひょっとすると活版時代に近づいているのかもしれません。だって昔は金属の棒の先きに文字を彫る特殊な職人がいたのです。生みの親はスターですね。
H.
印刷の職人の世界ではなく、学校という場で活版を見つめて作った本です。ありそうでなかった本、つまり、学生向けマニュアルですね。活版の道具を初めて扱う人には細かいところまでよく説明されていて参考になります。
E.
タイポグラフィの基本的な場合を、○と×とで区別できている画期的な本。しかし、○と×とだけで解決してはいけないこともあります。また、どのようなことでもしてはいけないことなど、最終的には自分の判断が重要ですね。
EE.
とにかく凸凹満載。デザイナーに関わる環境がこのような効果を期待しているのでしょう。どのようなときにどこにいったら、だれに聞いたらいいのかが、わかるヒント本です。若者たちと年配の職人を結びつけたことに感動!
EEE.
活版仲間をつくって、いっしょに仕事をたのしくやっていこう! ちょっと前に欧米でも流行ったカッコイイ手作り感満載の本。汗と涙のサクセス・ストーリーがお好きな人にはピッタリ。コンピュータ・ネットワークを脱したい人にもおすすめです。
EEEE.
活版はみんなのもの。活版ブームを気軽に感じたい人向きの本。この本を眺めていると立派なホビーになった証を感じます。木版画やエッチングそして手作りの本、たのしい入り口がたくさん。古い道具が好きな人もたのしめますよ。
すべての本が★★★★★。もちろん、その人の立場で、おそらく数は変わってくると思いますが。
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[番外]
2010/8/発行
『レタープレスのデザイン—活版印刷のデザインスタジオ サンフランシスコ&ニューヨーク』

smt「活字・活版、この10年を振り返りつつ。」ライブ書評リスト

せんだいメディアテーク開館10周年記念。ライブで書評を!ほぼ決まってきました。。。
2009/1/23発行
『日本語活字ものがたり—草創期の人と書体 (文字と組版ライブラリ)』
http://www.amazon.co.jp /日本語活字ものがたり—草創期の人と書体-文字と組版ライブラリ-小宮山-博史/dp/4416609027/ref=pd_sim_b_6
2009/12/25発行
『図解 活版印刷技術マニュアル—女子美・相模原印刷工房の場合』
http://www.amazon.co.jp /図解-活版印刷技術マニュアル—女子美・相模原印刷工房の場合-女子美術大学講義録-書物を構成するもの-森/dp/4888888361/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1277280878& sr=1-1
2010/2/28発行
『文字の組み方—組版/見てわかる新常識』
http://www.amazon.co.jp /文字の組み方—組版-見てわかる新常識-大熊-肇/dp/4416610122/ref=pd_sim_b_1
2010/3/1発行
『欧文組版 組版の基礎とマナー (タイポグラフィの基本BOOK)』
http://www.amazon.co.jp /欧文組版-組版の基礎とマナー-タイポグラフィの基本BOOK-高岡昌生/dp/4568504112 /ref=pd_sim_b_3
2010/5/21発行
『VIVA!!カッパン♥』
http://www.amazon.co.jp /VIVA-カッパン-アダナプレス倶楽部/dp/4947613823/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1277279725&sr=1-1
2010/6/2発行
『紙と活版印刷とデザインのこと』
http://www.amazon.co.jp /紙と活版印刷とデザインのこと-パピエラボ/dp/4894448564/ref=pd_sim_b_45
2010/6/18発行
『文字をつくる—9人の書体デザイナー』
http://www.amazon.co.jp /文字をつくる—9人の書体デザイナー-雪-朱里/dp/4416810385/ref=pd_sim_b_5
2010/6/25発行
『デザインのひきだし〈10〉特集 凸版・活版印刷でいくのだ!』
http://www.amazon.co.jp /デザインのひきだし%E3%80%8810〉特集-凸版・活版印刷でいくのだ-グラフィック社編集部/dp/4766121368/ref=pd_cp_b_1_img
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以上、和書8冊。smtの活版の参考になる書。分かりやすい書という観点から限定して、2009年以降に刊行された、現在手に入れられる書を小泉が選びました。すごいですよね、ここのところ!!!