今朝のクラスでちょっと話したのですが、Rowohlt出版 の『Typo digital』という興味深い本をバーゼルでみたのを。
文字の大きさの話をした。この本には画面上で見える文字が7ptの状態の例まで載っているのだけど、もう書体の原型を止めていないのです(印刷にしてしまうと、正確には違うように見えるのでしょうけど)。6ptの活字はもっと小さい。活版初めての人が指であつかうにはたいへん。最近の印刷物にはもっと小さい文字が。。。知らないうちに増えている。
max bense
ここのところ、夜眠れない。むずかしい本を読むのが一番効くのだが。
max bense(マックス・ベンゼ)の実質的美学かなぁッと思って。全く分からない。むずかし過ぎるのも?
http://www.hfg-archiv.ulm.de/die_hfg_ulm/timeline.html
草深先生の本:
http://www.populus.est.co.jp/asp/booksearch/detail.asp?m_code=1112&s_key=1241740&scode=1836
柏崎刈羽から東京の皆さんへのメッセージ(転載)
東京の皆様へ
私たちは、柏崎市刈羽村の住民です。当地は世界最大級の原子力発電所を抱えており、その電気はすべて関東に送られ東京電力管内で使用されております。私たちは22年前の原子力発電所運転開始以来、いつか原子力発電所が取り返しのつかない大災害をもたらすのではないかと、日々不安の中で暮らしてきました。
7月16日の中越沖地震はこの原子力発電所と私たちの街を直撃しました。地震の恐怖とともに原発事故による放射能汚染の不安が私たちを襲いました。倒れかけた家から這い出した市民村民は、まず、原発は大丈夫かと心配しました。煙をあげ、少量の放射性ヨウ素が放出されましたが、原発の中で何が起こっているのか、知るすべはありませんでした。あとになって3000か所もの損傷等が見つかり、内部が相当傷んでいた、まさに危機一髪だったことを知りました。
地震で原発が止まり、関東では、この夏停電するかもしれないという事になりました。5年前にも不祥事で原発が全部止まりましたが、このときは冷夏に助けられて東京の電力危機は、回避されたと伝えられました。今年はまれに見る暑い夏でしたが、東京の電気は止まりませんでした。節電に努力された方もあったでしょう。でも、根本的には、夜でも昼のように明るい東京に変化はなく、社会のあり方が大きく変わった訳でもなかったようです。そうであれば、今回のことで、柏崎刈羽の原発がなくても、何とかやっていけることが明らかになったような気がします。
私たちも、電気のない生活に戻ろうなどという気はありません。現代社会で電気が必要なことは明らかです。温暖化対策も必要でしょう。しかし、エネルギー効率が悪く、余った熱を海に捨て海水の温度を上げ、出力を調整出来ないため結局は、夜間の余剰電気を消費するためにオール電化などで電力需要を増やし、省エネと逆行している原発が本当に環境に優しいのでしょうか?
大量の電気を使って、地方に放射能汚染の恐怖をしわ寄せし、のちの世代に放射性廃棄物の管理処理を押し付けることになっても、大量の電気を使わなければ日本人の生活は成り立たないのでしょうか?ほんの少し生活のやり方を変えれば、エネルギー供給の仕方を変えれば、原子力なしで十分にやっていけるのではないかと思います。そのほんの少しの贅沢のために、決断がなされないために、原発立地点の住民は数十年にわたって日々放射能の恐怖と事故の不安の中で暮らしています。そして、この不安が現実となったときには、東京の皆さんも同じ被害者となります。
今、私たちは新たな不安を感じています。それは、地盤が沈下し、万が一の想定の数倍にもなるゆれに襲われ、建屋が傾き、制御棒が抜けなくなって、目に見えないひずみを抱えているであろう原発をまた動かそうとしているということです。東京電力や国は大きな地震は起こらないという前提で柏崎刈羽原発を設置し運転してきました。私たちが、断層があって地震が起こる、その時どうするのかと述べても、そのような地震は絶対に起こらない。だから建設するのだという答えでした。いま、その大前提が崩れました。大きな地震は起きないという前提が崩れた以上、運転再開はあり得ません。
今日、私たちは地震後の生活の復旧すらままならない中で、ここに集まりました。また、全国の皆さんにもおいでいただききました。ここに集まりたくても、自宅や地域の復旧のために参加できない仲間も大勢います。私たちの思いが東京をはじめとする電力消費地に届いて、皆さんが原子力のことを考えてくださることを望んでいます。
今回の地震は、私たちの生き方に対する警告のような気がします。皆さんとともに、少しだけ生活の方法を変更し、原子力に頼らない、長続きする社会づくりの一歩が踏み出せたらいいと思っています。
大きな地震でしたが、かろうじて原発は止まりました。このまま「おやすみなさい柏崎刈羽原発」。そしてその時には、はじめて、私たちは安心して眠ることができます。
2007年11月24日
おやすみなさい柏崎刈羽原発集会参加者一同
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昨日の集会に出席できませんでした。想像以上に強いメッセージ(集会宣言)でした。東京に住んでいる人、一人でも多くの人に読んでいただきたいので、急遽、そのままpdfの内容全文を転載しました。
せんだいメディアテークの活版の今後
JAGDA東北会員の展覧会とデザイングランプリTOHOKUの表彰式のため仙台に行ってきました。
ところで、メディアテークのキュレータの清水有さんとsmtの活版の今後のあり方について語り合った。現在、地下にあるぼくのadanaを7階に上げる計画がある(まだあくまでも計画)。この機会にドラスチックに変える企画を作っていくことをお約束した。巷では、活版を取り巻く環境が急速に変化している。そのことを踏まえて、メディアテークらしい活版をみせていこうと思っている。
ぼくの晃文堂ユニバース6,12,24ポイントの鉛活字をかかえて帰ってきた。白金のクラスで使うため。重たかったぁ。
もしかすると、「文字展@smt 2 」が実現するかもしれない。ワクワクするなぁ。仙台は大きな満月だった。
J. Muller-Brockmannの本に誤り?
J. Muller-Brockmann
Mein Leben:
Spielerischer Ernst und
ernsthaftes Spiel
Verlag Lars Muller
の37ページ7行目に
Zwar wurde die Berthold-Akzidenz-Grotesk bereits 1896 vom Schriftkunstler Hofmann in der Berthold Schriftgiesserei Berlin entworfen; beachtet und angewandt wurde sie aber erst in den zwanziger Jahren.
とある.ずいぶん昔のことになるが,上記の文章が不可解だという話が出た.
2003年,羽原先生からの質問(元は多摩美の故丸山先生の疑問)で,ワインガルトに聞いたところ,1958年にBertholdでAG extraをデザインされたLangeさんを紹介してくださいました.その場で直にお電話をしてこの内容を説明したところ,「誤りでしょう」ということでした.また,それ以前のものはTheinhardtという古い活字会社の文字をもとにしていたということでした.
今回ふっとわかったのが,ひょっとすると,ここに出てくるHofmann(ffなのですが)とはHaasの?ではないでしょうか?つまり,Helveticaとまちがえて,,,書籍の情報はときどきこのような混乱があります.過信は禁物ですね...そうだ,ぼくの本も直したいところが.
http://www.myfonts.com/person/lange/gunter/gerhard/
http://eyemagazine.com/feature.php?id=143&fid=613
http://www.monotypefonts.com/Foundry/ foundries/pdf/STYLEPROBE.pdf
杉浦康平 CD「アジアのかたち アジアのこころ」1+2
昨晩,羽原先生のお宅でこのCDをじっくりとお聞きした.内容はNHKラジオ深夜便で10月23日と24日に放送されたもの.よくまとまっていた.ぼくは中学生ぐらいのころから,いつも書店がたのしみで,それは杉浦さんのデザインされたものが気になっていたのですが(デザイナーの名前は相当後になって知ることになるのですが…),全く理解できないで眺めるだけだった.
デザインの仕事をはじめて,すこしずつ理解できてきたつもりだが,まだまだ(ぼくには森羅万象すぎて).強烈な印象は1984年にサイエンスの論文「多面体を折りたたむ」のデザイン担当がぼくになって.当時,森デザイン研究室のデザイナーだったのだけど毎週一回,杉浦事務所に通ったときのことです.杉浦さんの背後にマンダラが掛けてあり,それが光輪のようだった.ことでしょうか...
さて,放送の中では,「森の呼吸/ホタル」「自然の借りもの」「ウルム体験」という項がすごく気になってて,特にウルムでのvielleichtの話はぼくの実体験と同じで,共感できました.
more trees 初のミーティング
■「みなと森と水会議2007」
港区では、11月29日(木)、30日(金)の2日間、“みんなと森づくりはじめよう”をテーマに「みなと森と水会議2007」を開催します。
イベントでは、地球のかけがえのない財産である森のために今、私たちに何ができるのか、森の現実と未来の可能性を見極め、答えを探っていきます。
日時: 11月30日(金)
10:00〜12:00 「坂本龍一のmore trees ミーティング」
13:00〜16:00 「世界の森林再生へのチャレンジ」
場所: 赤坂区民センター 港区赤坂4-18-13
このイベントの申込みは、事前申込制です(定員300名/申込順)参加をご希望の方は「みなとコール」TEL:03-5472-3710まで。*定員になり次第、受付を終了いたします。予めご了承ください。また、詳しい内容は港区ポータルサイトまで:
http://tinyurl.com/22hven
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more trees 設立のとき:
http://www.ohmynews.co.jp/news/20070601/11705
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なお、「有限責任中間法人 more trees(モア・トゥリーズ)」のロゴ・デザインは、ぼくが手がけました。
Artists’ Power のメッセージ・ビデオの収録
「プルサーマルを考える柏崎刈羽市民ネットワーク」の方から、apの署名サイト宛にメールがあり、以下のような依頼がありました。
11月24日に「おやすみなさい柏崎刈羽原発、柏崎刈羽から東京のみなさんへ」という集会を行うことになりました。それにあたって、坂本さんをはじめとするapのみなさんからビデオ・メッセージを頂くことはできないか、というものです。
先程,大貫妙子さんとgroopiesのキョウカさんといっしょにビデオの収録が終わりました.ビデオの収録にはご参加いただけなかったメンバーからも,当日はテキストなどでのメッセージでご参加されます.ぼくのメッセージの内容は極ふつうのことですが,なつかしい柏崎みなさんへのお見舞いとこれからのことをお話ししました.うまく編集してくださると思います.いつものことですが,ビデオカメラの前はほんとはずかしいです.
どうぞご来場下さい.
http://www.kisnet.or.jp/net/mainpage.htm
Zugにて
今回のバーゼル滞在最終日に,スイスのアルプス近くのお宅+工房を訪ねた.山の生活の中でスイスらしいクリエイターの手作業によるデザインのありかた.自然の中でいきいきとモノを作っていた.
そもそも,ぼくのバーゼルの先輩の
Susan Knapp
http://karografik.ch/
の友達の
Patrick Lindon=プロダクト・デザイナー
http://patrick-lindon.com/
の母親の
Risli Lindon=テキスタイル・デザイナー
http://www.beige.ch/
SusanとPatrickはTS_gのオープニングにかけつけてくれたふたり.とにかく,これからのぼくの生き方につよく影響を与えてくれた.
KARO/snapshots
いつの間にか,こんなページが...
http://karografik.ch/seiten-de/fr-37.htm
http://karografik.ch/seiten-de/fr-40.htm
結果は歴然.苦労しました.